場面5「複数のAIや仕組みで、回していくとき」 15/40本目
自動投稿の道がつながらない日は、無理に出さず止める分岐を入れる
教科書でいうと → 第12章「決まった仕事を自動で回す」(解説動画つき)
毎日決まった時刻に、AIが自動で投稿してくれる。その仕組みを作ったのに、初日から動かなかった、という経験はありませんか。僕は、2026年の8月に、まさにそうなりました。この記事では、そのとき何が起きて、どう直したかと、今から始める社長が真似できる手順を書きます。
初日に、0本だった
2026年の8月、X投稿の自動作業を、毎日20時半に動くように新しく作りました。僕がつつかないと動かない状態を、なくしたかったからです。ところが、その日は、Chromeの拡張機能が切れてしまいました。拡張とアプリの接続は、頻繁に落ちることがあり、その日の投稿は0本でした。
ここで、AIがとった動きを、どう扱うかが分かれ目でした。投稿が出ないとき、AIに「とにかく出して」と任せると、別の手段で無理に出したり、記録が合わずに同じ投稿を2回出したりする恐れがあります。そこで、道がふさがっているときは、発射を止める分岐を入れました。安全な側に倒す設計です。
推測で埋めると、二度出しになる
この件で分かったのは、「推測で埋めると、二度出しになる」ということです。出たのか出ていないのかが分からない状態で、とりあえず出し直すと、同じ投稿が重なります。止まったときは、何が出て、何が出ていないかを、先に確かめます。その結果、X投稿は、決まった時刻に動く無人の作業になりました。
今日から真似できる手順
特定のサービスに頼らず、考え方を書きます。
1. 投稿までの道のりを、書き出す
AIが書いた文が、どの道を通って、投稿されるのか。ブラウザ、拡張機能、サービスの画面など、通る場所を順に書き出します。どこが切れると止まるのかが、見えてきます。
2. 切れた時の動きを、先に決める
道が切れたとき、AIにどう動いてほしいかを、決めておきます。「出せないときは、出さずに止める」「止まったら通知する」と、はっきり書いておきます。
3. 出した記録を、毎回残させる
投稿したら、いつ、どの文を出したかを、記録に残します。この記録があれば、「出たのか、出ていないのか」を、あとで判断できます。
4. 止まった日の、やり直し方を決める
止まった日の分を、あとから出すのか、見送るのか。ルールを決めておくと、焦りません。たとえば、「当日の分は見送り、翌日から再開」と決めておけば、無理に出す必要がなくなります。
止める分岐を入れる時の、考え方
「止める」ことは、失敗ではありません。間違った投稿を出すより、出さないほうが、お客様への影響は小さいからです。特に、お客様に見える場所に出すものは、出したあとに取り消すのが難しいことがあります。迷ったら止める、というルールを、投稿のような取り消しにくい作業にだけ入れます。反対に、あとで簡単に直せる作業まで止めるようにすると、仕組みが動かなくなります。止める範囲は、取り消しにくさで決めてください。
二度出しを、防ぐ工夫
自動投稿で怖いのは、出なかった日より、同じ投稿が二度出る日です。防ぐには、出す前に、「同じ文が、すでに出ていないか」を確かめる決まりを入れます。出した文の一覧を記録しておき、新しく出す文が、その一覧にあれば出さない、という動きです。また、止まった日の翌日に、前日の分をまとめて出そうとすると、時間が重なって混乱が起きやすくなります。取り戻しは、自動に任せず、人が見て決めるほうが安全です。僕は、推測で埋めないことを、最優先にしました。
小さく始める、無人の運転
自動投稿のように、お客様に見える作業を無人にするときは、小さく始めます。最初の1週間は、AIが文を作るところまでを自動にして、出すのは人が確かめてから手で行います。問題がなければ、予約の登録まで自動にします。そして最後に、出す動作まで任せます。段階を踏むと、どこで切れやすいかが、少しずつ見えてきます。僕の場合は、拡張機能の接続が一番切れやすい場所でした。
朝に、確かめること
自動で動かした翌朝には、最初に1つだけ確かめます。「昨日の分は、出たか」です。出ていれば、そのまま1日を始められます。出ていなければ、記録を見て、止まった理由を確かめます。この朝の1分の確認が、抜けに気づく近道です。
通知の出し方
止まったときの通知は、見逃さない場所に出します。メールだけだと埋もれるので、普段よく見るチャットや、スマホの通知にも出るようにします。通知の文には、「何が」「いつから」止まったかを、1行で入れてもらいます。
気をつけること
止めた日に、気づける仕組みも一緒に作ってください。止まったことに気づかないと、数日分が抜けてしまいます。また、拡張機能やブラウザは、更新の影響で、急に動かなくなることがあります。時々、手で動作を確かめる日を作っておきます。
今から始める社長へ
自動化は、動く日より、動かない日の動きで、信頼できるかが決まります。道が切れたら止まる。出した記録を残す。この2つを、最初に入れてください。まずは、いま自動にしている作業が、切れたときにどう動くのかを、確かめてみましょう。