場面2「AIへの頼み方・聞き方で迷うとき」 42/49本目
毎回同じ前提を話さなくていい。AIに「スキル」として覚えさせる
教科書でいうと → 第13章「頼み方を型にする」(解説動画つき)
AIに頼むたびに、「私はこういう会社で、こういう口調で」と最初から説明している。そんな手間を、減らす方法があります。この記事では、僕が2026年2月と4月に整理した、前提をスキルとして保存し、つないでワークフローにする考え方を、社長向けにまとめます。
媒体ごとに、書くコツが違う
2026年2月11日、僕は、本、YouTubeの文字起こし、自分の音声、購入した教材まで、知識として入れて、自分の代わりに学ばせました。ブログ、X、Facebook、Kindle原稿など、媒体ごとに、書くコツが違うからです。個別の教材をAIに学ばせて、次から使えるようにまとめた物が、スキルです。プロンプト(AIへの頼み方)を、体系化した物と考えると、分かりやすいです。
前提を毎回言わなくてよくなる
口調、文体、関係者の人物像まで、スキルとして学習させると、前提条件を、毎回言わなくてよくなります。「この人は、こういう立場で、こういう言葉で話す」という前提が、最初から入っている状態です。
スキルをつなぐと、ワークフロー
2026年4月8日、僕は、プロンプト、スキル、ワークフローを、「バケツリレー」にたとえて教えました。毎回言う前提条件を、スキルとして保存します。そのスキルをつないだ塊が、ワークフローです。例にしたのは、英語のYouTubeから、日本語のスライド動画を作る手順です。テキストにして、スライドにして、動画にする。この工程を、スキルの塊として保存し、一連で回せるようになりました。
自分の仕事で試す手順
ここからは、社長が自分の仕事で試す手順の提案です。
1. 毎回言っている前提を書き出す
AIに頼むたびに、説明している内容を、書き出します。会社の紹介、口調、読者の想定、避けたい言葉などです。
2. 1つの文書にまとめる
書き出した内容を、1つの文書にまとめます。これが、最初のスキルになります。
3. 頼むときに添える
AIに頼むとき、この文書を最初に読ませます。毎回の説明が、1回の読み込みで済みます。
4. 工程ごとに分けて保存する
慣れたら、「下書きを作る」「点検する」のように、工程ごとにスキルを分けて保存します。
つなぐ順番を決める
スキルが増えたら、順番を決めて、つなぎます。たとえば、「材料を整理する」→「下書きを書く」→「点検する」という流れです。順番が決まれば、材料を入れるだけで、一連の作業が進みます。
書き直し日を決める
スキルは、1度作って終わりではありません。口調や方針が変わったら、文書を書き直します。月に1回、スキルの内容を読み返して、古くなった所を直すのがおすすめです。
よくある疑問:プログラムの知識は要りますか
スキルは、日本語の文書で作れます。プログラムの知識は、なくても始められます。大切なのは、前提をはっきり言葉にすることです。
人に渡せる形にする
スキルを文書にしておくと、社員にも渡せます。社長しかできなかった頼み方が、会社の道具になります。担当者が変わっても、同じ質の物が作れるようになります。
スキルの名前を付ける
作ったスキルには、分かりやすい名前を付けます。「ブログの下書き」「お客様への返信」のように、使う場面が分かる名前にします。名前が分かりやすいと、社員も探しやすくなります。
良い例と悪い例を入れる
スキルの文書には、良い例と悪い例を1つずつ入れます。「こういう言い方は使う」「こういう言い方は使わない」と見せると、AIがまねしやすくなります。例は、実際にお客様に出した文章から選ぶと、現実に近づきます。
使いながら育てる
最初から完璧なスキルは作れません。使ってみて、気になった点を、文書に足していきます。1か月使うと、自分の仕事に合った形に育ちます。
工程が増えたら、順番を見直す
スキルが増えると、どれをどの順で使うか、迷います。使う順番を、1枚の図や、番号つきのメモにしておきます。順番が決まると、一連の作業を、材料を入れるだけで回せます。
前提の文書に入れる内容
前提の文書には、会社の紹介、お客様の特徴、使ってよい言葉、使わない言葉、文章の長さの目安を入れます。情報が多すぎると、AIが迷います。A4で1枚に収まる量が、目安です。
文書の変更を記録する
前提の文書を変えたら、日付と、変えた理由を記録します。出来上がる文章の質が変わったとき、原因を探せます。記録は、文書の最後に、1行ずつ足します。
迷ったら、短く始める
最初のスキルは、5行の文書で十分です。短い文書で始めて、使いながら足していくほうが、続きます。長い文書を一気に作ろうとすると、途中で止まりやすいです。
気をつけること
スキルに、お客様の個人情報や、社外に出せない情報を入れないでください。また、AIの使い方は、道具によって変わります。使っている道具の案内を、確かめながら進めます。
今から始める社長へ
AIに毎回話している前提を、1つの文書にまとめてみてください。次からは、その文書を読ませるだけで、頼みごとが短くなります。