場面1「AIの道具を入れて、使い始めるとき」 23/27本目
APIは「システム同士の秘密のトンネル」。二重入力をなくす道具の選び方
教科書でいうと → 第12章「決まった仕事を自動で回す」(解説動画つき)
予約の情報を、予約のシステムに入れて、さらに顧客の一覧にも入れる。同じ内容を、2回入力している。そんな無駄が、社内にありませんか。この記事では、僕が2025年の11月に講座で話した、APIのたとえと、つなぐ道具の使い分けを、社長向けにまとめます。
日本のシステムは、つながらない
2025年11月26日、僕は、業務ツールの構築講座で、APIの話をしました。困りごとは、日本のシステムが、互いにつながらず、二重入力になることです。入力が二重になると、時間がかかるだけでなく、片方だけ直し忘れて、情報が食い違います。
「秘密のトンネル」というたとえ
僕は、APIを、こう説明しました。システム同士が、秘密のトンネルで会話して、自動で連携する仕組み、です。人が間に立って、コピーして貼り付ける代わりに、システム同士が直接やり取りします。セキュリティをきちんと確保すれば、APIがある方が、柔軟に使えます。この説明は、講座の受講生に伝わりました。
つなぐ道具の使い分け
講座では、Zapier、Make、n8nの使い分けまで伝えました。3つとも、システム同士をつなぐ道具です。僕の整理では、手軽に始めたいならZapier、細かい処理をしたいならMake、自分で細かく作り込みたいならn8n、という考え方です。最初は、1つの道具で、1つのつなぎだけ作ってみるのがおすすめです。
自分の仕事で試す手順
1. 2回入れている作業を、書き出す
社内で、同じ内容を2回入れている作業を、書き出します。「予約を入れたら、顧客の一覧にも入れる」のような作業です。
2. つなぎたい2つのシステムを決める
書き出した中から、1つだけ選びます。入力する側と、受け取る側のシステムを、はっきりさせます。
3. APIがあるかを確かめる
それぞれのシステムの案内を見て、APIがあるか、つなぐ道具に対応しているかを確かめます。見つからなければ、AIに調べてもらいます。
4. 小さく、1つだけつなぐ
最初は、1つの情報だけをつなぎます。たとえば、予約が入ったら、顧客の一覧に名前だけを追加する、といった小さな連携です。
APIがないシステムの場合
APIがないシステムは、つなぐのが難しくなります。その場合は、CSVという表のファイルで書き出して、取り込む方法があります。手作業は残りますが、1件ずつ入力するよりは、ずっと楽になります。新しくシステムを選ぶときは、APIの有無を、確認項目に入れておくのがおすすめです。
つないだ後の確認
つないだあとは、実際にデータを1件流して、両方のシステムに入っているかを確かめます。また、つなぎが止まったときに気づけるよう、通知の設定も入れておきます。気づかないうちに止まっていると、情報が欠けたまま運用が続きます。
よくある疑問:詳しくなくてもできますか
道具によっては、画面で線をつなぐだけで設定できます。分からない画面は、スクリーンショットをAIに貼って聞くと、進められます。難しいと感じたら、1つのつなぎだけを、詳しい人に頼むのも手です。
たとえを使って、社内に伝える
APIの話を、社員に説明するときは、たとえが役立ちます。「受付の窓口が、他の部署の窓口と、直接電話でつながっている状態」と説明すると、イメージしやすくなります。専門用語をそのまま使うより、身近な場面にたとえる方が、社員の理解が早まります。僕も、講座では、このたとえ方を意識して話しました。
道具を選ぶ目安
つなぐ道具を選ぶときは、3つの点を見ます。1つ目は、つなぎたいシステムに対応しているか。2つ目は、費用が、使う回数に見合っているか。3つ目は、画面が分かりやすいか、です。迷ったら、無料で試せる範囲で、1本だけつないでみます。動かしてみると、自社に合うかどうかが、すぐ分かります。
つなぎが増えたときの管理
つなぎが増えると、どれが何を動かしているのか分からなくなります。つなぎごとに、名前と目的を、1行の一覧に残しておきます。「予約が入ったら、顧客の一覧に追加する」のように、日本語の1文で書きます。止めたいときや、直したいときに、一覧があると助かります。
2回入れる作業が減ったかの確かめ方
つないだあとに、効果を確かめるには、入力の時間を測ります。つなぐ前の1週間と、つないだあとの1週間で、同じ作業にかかった時間を、比べます。時間が減っていれば、効果があったと言えます。減っていなければ、つなぎの設計を見直します。数字で確かめると、次に何をつなぐか、決めやすくなります。
最初のつなぎにおすすめの題材
最初のつなぎには、問い合わせフォームに入った内容を、顧客の一覧に追加する流れが向いています。間違えても影響が小さく、毎日のように動くので、効果が見えやすいからです。動かして慣れたら、予約や請求のように、お金に近い流れへ広げていきます。
気をつけること
システムをつなぐと、お客様の情報が、複数の場所を移動します。どの道具に、どの情報を渡すのかを、先に決めておきます。鍵やパスワードは、メモや画面共有に残さず、決まった場所で管理してください。
今から始める社長へ
まず、社内の二重入力を1つだけ書き出してみてください。その1つが、システムをつなぐ最初の一歩になります。