場面2「AIへの頼み方・聞き方で迷うとき」 24/49本目
打合せの5分前に思いついた案は、AIと話して企画書にしてから持っていく
教科書でいうと → 第4章「文書と表とスライド」(解説動画つき)
打合せの直前になって、いい案を思いつくことがあります。でも、準備の時間はもうありません。口で説明するだけでは、相手に伝わりきらないこともあります。この記事では、僕が2025年の10月に、打合せの5〜10分前の思いつきをAIとのやり取りで企画書にして、好評だった経験を書きます。
当初の話より、直前の案のほうが好評だった
2025年の10月10日、打合せの5〜10分前に、ある案を思いつきました。急いでChatGPTとやり取りをして、企画書にまとめ、そのまま打合せに持っていきました。相手の反応は、当初予定していた話よりも、その案のほうが良いというものでした。「最初の話よりも全然そっちが良かったつって」資料まで求められたのです。打合せの直前で準備の時間がないときでも、AIと話せば、企画書の形にできる。それが分かった出来事でした。
即席でも通用した理由
この出来事で分かったのは、企画書の中身が整っているかどうかより、「形になっているか」が大きいということです。口で話すだけだと、聞く側は頭の中で想像するしかありません。紙になっていれば、相手は目で追って、質問できます。また、思いつきをAIに話しながら文章にすると、自分の考えの穴にも気づけます。AIが聞き返してくるからです。
直前に企画書を作る手順
特定の道具に頼らない順番です。
1. 思いついたことを、そのまま話す
整えようとせず、思いついた順に、箇条書きでも文章でも構いませんので入力します。5分しかないときは、まず全部出してしまうことを優先します。
2. 誰に・何を・なぜ、をAIに伝える
「相手は取引先の会社の担当者で、決めてほしいのはこの1点です」と伝えます。読む人と決めてほしいことが決まると、企画書の構成がまとまりやすくなります。
3. 1枚に収める
直前に作る企画書は、1枚に収めるのがおすすめです。「目的」「提案の中身」「次にやること」の3つに絞ります。長い資料は、読む時間がありません。
4. 数字と名前だけは自分で確かめる
AIは、聞いていない数字や名前をもっともらしく入れることがあります。金額、日付、相手の会社名のような箇所は、印刷する前に自分の目で見て直してください。
打合せの場で、その場で直す
即席の企画書の良いところは、その場で直せることです。相手が「ここはこうしたい」と言ったら、その場で入力して直し、画面を見せる。完成してから持っていく資料より、一緒に作っていく感じが出るので、相手も意見を出しやすくなります。
直前の思いつきを逃さないための準備
直前の思いつきを企画書にできるのは、AIとすぐ話せる状態になっているからです。打合せの前に慌てないよう、いつでもAIの画面を開ける場所を決めておきます。スマホでも、パソコンでも構いません。また、企画書の型を1つ決めておくと、さらに早くなります。「目的」「提案の中身」「次にやること」の3つの見出しを、毎回AIに最初に伝えるだけです。型があると、思いつきの内容に集中できます。
好評だった理由を、後から考えてみる
後から振り返ると、直前の案が好評だったのは、相手の今の関心に近かったからだと考えられます。事前に練った話は、自分の都合で組み立てがちです。直前に思いついた案は、その日の空気や相手の表情を踏まえた分、相手に近い内容になることがあります。もちろん、いつもそうなるわけではありません。ただ、直前の思いつきを「準備不足だから出さない」と捨ててしまうのは、もったいないと感じました。
相手に渡す前の、2分の点検
勢いで作った企画書は、渡す前に2分だけ点検するのがおすすめです。まず、題を読んで、何の提案かが分かるかを見ます。次に、お願いしたいことが1つに絞れているかを見ます。最後に、日付と金額と相手の名前が合っているかを確かめます。この3つを見るだけで、直前の企画書でも、失礼のない形になります。慌てた日ほど、この2分を削らないでください。
資料を求められたときの、その後の動き
打合せの後で資料を求められたら、当日のうちに、整えた版を送るのがおすすめです。直前に作った1枚を、見出しや文の言い回しだけ整えて渡せば十分です。相手の関心が高いうちに届けると、話が前に進みます。作り直しに時間をかけすぎず、早く出すことを優先してください。
気をつけること
準備なしで作った資料は、勢いで書いた分、思い込みが混ざります。相手に渡す前に、5分でも見直す時間を取るのがおすすめです。また、他社の情報や、社外に出してはいけない内容を、AIに入力していないかも確かめます。使う道具の決まりを先に見ておいてください。お金や契約に関わる数字は、打合せの後で、改めて確認してから確定させます。
今から始める社長へ
直前の思いつきは、そのまま捨てずに、AIと5分話して1枚にしてみてください。当初の話より、そちらのほうが好評だった。そういうことが、実際に起こります。次の打合せの前に、ひとつ試してみてはいかがでしょうか。