場面1「AIの道具を入れて、使い始めるとき」 11/27本目
取り込んだのにObsidianで読めない——ファイルの形式とリネームのつまずき方
教科書でいうと → 第7章「会社の第2の脳」(解説動画つき)
手元のメモや文字起こしを、知識をためる道具に取り込んだのに、なぜか読めない。そんな経験はありませんか。入れたはずのファイルが一覧に出てこない。中身が表示されない。僕も、Obsidian を使い始めた頃に、まさにここで止まっていました。この記事では、原因が分かるまでの話と、ファイルの形式を確かめて名前を変える手順を書きます。
txtのまま入れて、気づかなかった
2026年の春先、僕は Obsidian に、手元の文字起こしを取り込もうとしていました。ところが、手元の文字起こしは、ほとんどがtxtのファイルでした。僕はそれを、そのまま入れていました。
Obsidian は、マークダウン形式のファイルで動く道具です。拡張子がmdのファイルを読みます。そのことに、僕は最初まったく気づいていませんでした。当時を振り返った僕の言葉は「最初全然気づかなくて。ObsidianがMDファイルしか読めない」です。
分かってからは、txtの拡張子をmdに変えて、保管庫に入れるようにしました。中身の文章は同じです。名前の最後の数文字を変えただけで、読める物になりました。
名前を変える作業も、最初はマウスだった
もう一つ、つまずいていたことがあります。mdのファイルを手作業で扱うとき、最初はマウスで一つずつ名前を変えていました。マウスで一つずつ選んで、打ち直していく。扱うファイルが増えるほど、この時間がかさんでいきます。
そこで、キーボードのショートカットで名前を変えるようにしました。これだけでも、作業は大きく楽になりました。ショートカットは、覚えるまでは少しもどかしく感じます。それでも、一度指が覚えてしまえば、マウスに手を伸ばす回数そのものが減ります。社員に教えるときも、「このキーを押す」と一言で伝えられるので、手順書が短くなります。特別な仕組みを入れたわけではありません。手の動かし方を一つ変えただけです。
道具には読める形がある
ここで学んだのは、道具には「読める形」があるということです。中身が正しくても、形が違えば、道具からは見えません。そして、その形は多くの場合、ファイル名の最後に付く拡張子で決まっています。もう一つは、毎日くり返す小さな操作ほど、やり方を一つ変える効き目が大きいことです。
今日から真似できる、形を確かめる手順
ここからは、取り込んだファイルが読めないときに試す手順です。パソコンの種類や道具の版で見た目は違うので、押す場所より「何を見るか」を中心にしています。
1. 拡張子が見える設定にする
Windowsでは、初めの設定だとファイル名の最後の拡張子が隠れていることがあります。フォルダの画面の表示の設定で、拡張子を表示するようにします。これで、txtなのかmdなのかが、一覧で見分けられるようになります。場所が分からなければ、その画面を撮ってAIに聞いてください。
2. 道具が読める形を確かめる
取り込み先の道具が、どの形のファイルを読むのかを確かめます。道具の案内を見るか、AIに「この道具はどの拡張子のファイルを読むか」と聞きます。答えを聞いたら、自分の手元のファイルの拡張子と並べて見比べます。読める形と手元の形が違っていたら、それが読めない原因の第一候補です。ほかの設定を疑う前に、まずここを確かめます。
3. 元のファイルを控えてから、名前を変える
名前を変える前に、元のファイルをフォルダごと別の場所にコピーしておきます。そのうえで、コピーではないほうの拡張子を変えます。Windowsでは、ファイルを選んでF2キーを押すと、名前を変える状態になります。拡張子を変えると警告が出ることがありますが、txtからmdのように中身が文字だけのファイルなら、文章はそのまま残ります。
4. 数が多いときはAIに手順を聞く
ファイルが何十個もあるなら、1つずつ変えるのは大変です。AIに「このフォルダの中のtxtを、全部mdに変えたい。元のファイルは残したい」と頼み方ごと伝えて、やり方を聞きます。手元のパソコンを操作できるAIを使っているなら、作業そのものを頼むこともできます。その場合も、元のフォルダの控えを先に取っておきます。
名前を変えるついでに、ファイル名の付け方も決めておくと後が楽です。
- 先頭に日付を付ける(例: 20260305_打ち合わせ)
- 中身が分かる言葉を1つ入れる
- 空白や記号はなるべく使わない
名前の決まりがそろっていると、知識をためる道具の中で探すときも、AIに「この日のメモを読んで」と頼むときも、迷わずに済みます。
拡張子を変える前に知っておくこと
中身が文字ではないファイルの拡張子は、変えないでください。WordやExcel、画像のファイルの拡張子を書き換えても、その形に変わるわけではなく、開けなくなるだけです。名前を変える前の控えも、手順3で書いたとおり省かないでください。一度に何十個も変えて、うまくいかなかったとき、元に戻せる場所があると落ち着いて直せます。それから、文字化けしたファイルが混ざっていたら、それは拡張子の問題ではないことがあります。そのファイルだけ別にして、AIに中身を見せて相談してください。
今から始める社長へ
取り込んだのに読めないとき、道具が悪い、自分には向いていない、と思いがちです。けれど、原因は名前の最後の数文字だった、ということがあります。僕の場合がそうでした。まず拡張子を見えるようにする。読める形を確かめる。控えを取ってから変える。この3つを覚えておけば、知識をためる道具は、ずっと身近な物になります。読めないファイルに出会ったら、まず名前の最後を見てください。