場面5「複数のAIや仕組みで、回していくとき」 1/40本目
毎朝のコピー貼り付けは、AIとつなぎの道具で表に書かせる
教科書でいうと → 第12章「決まった仕事を自動で回す」(解説動画つき)
毎朝、あの画面からこの画面へ、文字をコピーして貼り付ける。1回は数分でも、毎日続くと、それだけで1日の始まりが重くなります。別々の道具の間を人の手でつないでいる作業は、どの会社にもあるはずです。この記事では、僕が2025年の8月に社内で見せた「毎朝6時に、AIの作った文章を表へ書き込む仕組み」と、社長が今日から考え始められる手順を書きます。
手でコピーしていた所を、タイマーに任せた
2025年の8月、社内の打合せで、ある自動の仕組みを見せて説明しました。つなぎの道具(Make.com)と、ChatGPTと、Googleスプレッドシートを組み合わせて、毎朝6時に、AIが作った文章を表へ書き込む仕組みです。それまでは、別々のシステムの間を、ブラウザの上で手でコピーしてつないでいました。毎日の文章作りを、予約で自動にしたかったのです。そのとき僕は「できるってとこが画期的なわけ」と話しています。手作業のコピーが、タイマーで動く流れに置き換わった瞬間でした。
分かったのは、自分のパソコンが無くても動くということ
この仕組みで分かったのは、サーバー同士が直接つながるので、自分のパソコンが無くても動くということです。
- 夜にパソコンを閉じていても、朝6時には表に文章が入っている
- 自分が出張中でも、決まった時間に決まった作業が進む
人がパソコンの前にいる時間に縛られない。これが、手作業との一番の違いでした。そして次は、AIを部下のように指示して動かす仕組みへ進めると見えてきました。
今日から真似できる手順
道具の名前や画面は変わります。ここでは、どの道具でも同じになる順番を書きます。
1. 毎日のコピーを、1つ書き出す
まず、毎日手でやっているコピー貼り付けを1つだけ選びます。「どこから」「どこへ」「何を」の3つを書き出します。たとえば「問い合わせの一覧から、営業の表へ、会社名と用件を」のようにです。いきなり全部を自動にしようとせず、1本だけに絞ります。
2. 決まった時間を決める
次に、その作業を何時に動かせばいいかを決めます。朝の会議の前に表がそろっていてほしいなら、朝6時。夕方の締めに合わせるなら、夕方5時。時間を決めると、「誰かが気づいたらやる」作業が「時間が来たら動く」作業に変わります。
3. AIの役目を、1つに絞る
AIには、間に入って何をさせるのかを1つだけ決めます。文章を作らせる、要約させる、分類させる。役目を1つにすると、出てくる物がそろいます。複数の役目を一度に頼むと、どこでおかしくなったのかが分かりにくくなります。
4. 最初の1週間は、出来上がりを毎朝見る
仕組みが動き始めたら、最初の1週間は、毎朝表を開いて中身を見ます。空のまま、二重に書かれている、文の調子がおかしい。こうしたずれは、最初の数日で出てきます。1週間問題がなければ、見る回数を減らしていきます。
つなぎの道具を使う時の考え方
つなぎの道具は、「Aで何かが起きたら、Bで何かをする」を並べていくものです。最初は難しく見えますが、やっていることは、毎朝の自分の手の動きを書き出しているだけです。自分の手の動きを、言葉で順番に書けるなら、つなぎの道具でも組めます。書けない時は、作業そのものの手順が決まっていないことが多いです。その場合は、先に手順を決めるところから始めます。組み方が分からない時は、書き出した手順をAIに渡して「この流れをつなぎの道具で組む手順を教えて」と聞けば、道筋を出してくれます。
最初に自動にする作業の選び方
最初に自動にする作業は、3つの条件で選ぶとうまくいきます。1つ目は、毎日あることです。週に1回の作業より、毎日の作業の方が、浮く時間が大きくなります。2つ目は、やることが毎回同じであることです。日によって判断が変わる作業は、最初の1本には向きません。3つ目は、間違えても取り返しがつくことです。社内の表に書き込むだけなら、おかしければ消して書き直せます。この3つがそろう作業から始めると、最初の1本がうまく回り、次の1本を考える余裕が生まれます。
止まった時に気づける形にする
自動の仕組みで一番困るのは、止まっていることに気づかないことです。表が空だったら知らせる、書き込みに失敗したらメールが届く。こうした知らせを1つ付けておくと安心です。人が毎朝見なくてもよくなった後こそ、止まった時に知らせてくれる仕組みが効いてきます。
気をつけること
お客様の個人情報が入る作業を自動にする時は、どの道具にどの情報が渡るのかを先に確かめてください。また、AIが作った文章を、確かめないまま外に出す流れにはしないでください。まずは社内の表に書き込むところまでにして、外に出す前に人が見る段を残します。つなぎの道具やAIには利用の上限があります。毎日動かす前に、どれくらい使うのかを確かめておいてください。
今から始める社長へ
毎日のコピー貼り付けは、仕組みに任せられる作業の代表です。まずは1本だけ、「どこから・どこへ・何を・何時に」を紙に書いてみてください。その1枚が、自動の仕組みの設計図になります。