場面5「複数のAIや仕組みで、回していくとき」 22/40本目
寝ている間にAIが一晩で103回も働いた。枠が減りすぎた朝にやること
教科書でいうと → 第15章「寝ている間に働くAI工場」(解説動画つき)
寝ている間に、AIが仕事を進めてくれる。それは、とてもありがたいことです。ところが、頑張りすぎて、翌朝には利用枠が大きく減っていた、ということもあります。僕は、2026年の9月に、この経験をしました。この記事では、そのときの経緯と、ペースを落とす方法を書きます。
一晩で、103回の作業
2026年の9月28日の朝、僕は、別のパソコンが、一晩で無人のまま103回の作業を回していたことに気づきました。想像以上に、働いていたのです。社長が寝ている間に、AIが大量の仕事をした、という驚きでした。
一方で、困りごともありました。一晩で、週の利用枠が大きく減っていたのです。このままのペースで続けると、週の半ばで枠が尽きてしまいます。そこで、ペースを落とす対策を入れました。使うAIのモデルを固定すること、そして、動きを見張る仕組みを入れることです。
働きすぎも、管理が要る
ここで分かったのは、AIの無人運転は、止まることだけでなく、働きすぎることにも、備えが要るということです。止まったら気づける仕組みと同じように、使いすぎたら気づける仕組みも、必要です。
今日から真似できる手順
画面や道具は変わるので、考え方を書きます。
1. 朝に、使った量を見る
毎朝、AIの利用の残りを確かめて、前日からどれだけ減ったかを、1行メモします。数日続けると、普通の減り方が分かります。
2. 一晩の作業の回数を、数える
夜の間に動いた作業の回数を、記録から数えます。いつもと違う回数だったら、原因を調べます。
3. 使う量に、上限を決める
1日に動かす作業の数や、使うモデルの種類に、上限を決めます。上限に達したら、それ以上は動かないように、AIに設定します。
4. 重い仕事から、減らす
枠を大きく使うのは、長い資料を読ませる仕事や、重いモデルを使う仕事です。重い仕事を、日中の見ていられる時間に移すか、軽いモデルに切り替えます。
見張りの、入れ方
僕が入れた見張りは、難しいものではありません。一定の間隔で、「いま、どれだけ使ったか」を確かめ、基準を超えたら、作業の勢いを落とす、という仕組みです。最初は、基準を緩めに決めておいて、数日の記録を見ながら、調整していきます。見張りは、AIに作ってもらえます。「使った量が、この数字を超えたら、通知して、新しい作業の着手を止めて」と頼みます。
働いてくれたことも、見る
103回の作業が、無駄だったわけではありません。多くの作業が、実際に進んでいたからです。大事なのは、成果と枠の減りを、見比べることです。枠の減りに見合った成果が出ているかを、確かめます。見合っているなら、むしろ喜ぶべきことです。見合っていないなら、重複した作業や、無駄な動きがないかを探します。
朝のメモの、つけ方
毎朝のメモは、短くて構いません。「日付」「残りの量」「前日からの減り」「一晩の作業回数」の4つを、1行に並べます。表計算に1行ずつ足していけば、1週間で傾向が見えてきます。急に減った日があれば、その前の晩に、何の作業をしたかを、記録から探します。原因が分かれば、次から防げます。
使うモデルを、固定する意味
AIには、重いが賢いモデルと、軽くて早いモデルがあります。枠の減りが大きいのは、重いモデルです。作業ごとに使うモデルを決めておかないと、AIが自分の判断で重いモデルを使い、枠が減ることがあります。僕は、使うモデルを固定して、勝手に変わらないようにしました。これだけでも、枠の減りは落ち着きます。
週の途中で、見直す日を作る
週の真ん中に、10分だけ、枠の残りと、ここまでの成果を見比べる時間を作ります。このまま行けば、週末まで持つのか。足りなさそうなら、来週に回す仕事は何か。1回の見直しで、週の後半の動きが決まります。
成果の数え方
作業の回数だけでなく、実際にお客様や売上につながった成果も、1週間単位で数えます。回数が多くても、成果が少なければ、動かす内容を見直す合図です。回数と成果の両方を見ると、枠の使い方の良し悪しが判断できます。
一晩の作業の、中身を知る
103回の作業の中身を、AIに「種類別に、何回ずつ」と分けてもらいます。同じ種類の作業が極端に多ければ、重複しているか、無駄に繰り返している可能性があります。中身を知ることが、枠を賢く使う第一歩です。
気をつけること
ペースを落としすぎると、せっかくの無人運転の価値が下がります。上限は、成果を見ながら、少しずつ調整してください。また、枠が尽きたときの、代わりの道も用意しておくと、慌てずに済みます。
今から始める社長へ
AIが一晩で大量に働いてくれたとき、まず喜んで、そのあとで枠の減りを確かめてください。使った量を毎朝見る。上限を決める。この2つで、働きすぎの心配は小さくなります。まずは、明日の朝、AIの利用の残りを1回見て、メモしてみてください。