場面5「複数のAIや仕組みで、回していくとき」 20/40本目
AI同士が直接つながらない時は、社長が1行伝える橋渡しから始める
教科書でいうと → 第15章「寝ている間に働くAI工場」(解説動画つき)
複数のAIを使っていると、「AI同士が、自動で話し合ってくれたらいいのに」と思うことがあります。ところが、実際には、AI同士は、思ったほど簡単にはつながりません。僕は、2026年の9月に、自分が伝言役になる状況に直面しました。この記事では、そのときの経緯と、手で橋渡しを始める方法を書きます。
呼び鈴が無くて、気づけなかった
2026年の9月16日、ClaudeとCodexの連携が、リアルタイムではないと分かりました。AI同士が書き置きを残す箱はあっても、呼び鈴がないので、相手が書き置きに気づけません。そのため、僕が間に入って、伝える役になりました。「僕が伝書鳩やるか」と、半分笑いながら決めたことを覚えています。
当面の対応として決めたのは、僕の手で、1行を伝えることでした。「相手に、書き置きがあるよ」と、1行知らせるだけです。自動でつながらないのは不便ですが、手でつなげば、仕事は止まりません。
全部を自動にしなくていい
ここで分かったのは、自動化できない部分は、人が手でつなげば足りる、ということです。完全な自動を待つあいだ、仕事を止めておく必要はありません。
今日から真似できる手順
画面や道具は変わるので、考え方を書きます。
1. AI同士の受け渡しを、書き出す
複数のAIを使っているなら、「どのAIの結果を、どのAIに渡したいか」を書き出します。たとえば、「作るAIの成果を、確かめるAIに見せたい」といった形です。
2. 受け渡しの場所を、決める
共通のフォルダや、共有の文書など、どちらのAIからも読み書きできる場所を、1つ決めます。書き置きを、そこに残すルールにします。
3. 気づかせる役を、人が担う
書き置きを置いたら、相手のAIに、1行で知らせます。「共有フォルダに、確認してほしい資料を置いたので、読んで」と、会話に書きます。慣れれば、数秒で終わります。
4. 手間が大きくなったら、自動を考える
手で伝える回数が増えて、負担になってきたら、初めて自動化を考えます。負担の大きさを、実際に感じてからのほうが、本当に必要な自動化が見えてきます。
伝言役を、楽にする工夫
伝言役を続けるなら、手間を減らす工夫が要ります。1つは、伝える文を、型にすることです。「資料の場所」「見てほしい点」「期限」の3つだけを、毎回同じ形で書きます。もう1つは、AI自身に、「次のAIに伝える文を、作って」と頼むことです。作ってもらった文を、そのまま貼り付ければ、伝言は一瞬で終わります。人がやるのは、貼り付けて送るだけ。判断は、AIに任せられます。
手でつなぐ期間に、得られること
自動でつなぐ前に、手でつなぐ期間を持つと、何を、いつ、どのくらいの頻度で伝えるのかが、見えてきます。その情報があれば、自動化するときに、本当に必要な部分だけを作れます。最初から完璧な自動化を目指すと、使わない機能まで作ってしまいがちです。
受け渡しの文書を、読みやすくする
AIに渡す書き置きは、読み手が別のAIでも、すぐ分かる形にします。先頭に、「何をしてほしいか」を1行で書き、そのあとに、背景、資料の場所、期限を並べます。長い文章より、見出しと箇条書きのほうが、AIにも読み取りやすいものです。書き置きを作る手間が負担なら、最初のAIに「次のAIが読む前提で、引き継ぎ文を書いて」と頼みます。
呼び鈴を、手作りする
自動の呼び鈴がなくても、簡単な工夫はあります。書き置きを置いたら、自分のスマホに、「相手のAIに伝える」というリマインダーを入れます。忘れて伝言が止まる事故が、ぐっと減ります。手作りの呼び鈴で十分に回るうちは、自動化を急がなくて大丈夫です。
手でつなぐ、小さな工夫
伝言を忘れないように、書き置きを置いた直後に、すぐ相手のAIへ1行送る、と決めておきます。置く、伝える。この2つを、1組の動作にしておけば、伝え忘れは減ります。
伝言役を、増やしすぎない
AIが3つ、4つと増えると、伝言の数も増えて、伝言役が忙しくなります。増やすときは、受け渡しの回数も一緒に増えることを、先に考えておきます。受け渡しが多すぎるなら、AIの数を減らすか、役割をまとめます。手でつなげる範囲に収めておくことが、続けるコツです。
続ける人の、負担を見る
伝言役を続けていると、気づかないうちに負担が溜まります。1日に何回伝えているかを、数えてみてください。回数が多いなら、自動化を考える合図です。
気をつけること
伝言役の人が、いつも同じ人だと、その人が休んだときに止まります。伝え方を、だれが見ても分かる形で書いておきます。また、AIに渡す資料に、お客様の情報や鍵が混ざっていないかを、渡す前に確かめてください。
今から始める社長へ
AI同士がつながらなくても、あなたが間に入れば、仕事は進みます。手でつなぎながら、本当に必要な自動化を見極めてください。まずは、使っているAIが2つ以上あるなら、その間の受け渡しを、1つ書き出してみましょう。