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場面5「複数のAIや仕組みで、回していくとき」 19/40本目

急ぎの仕事が長い仕事の後ろで待たされる時は、窓口を2つに分ける

AIに仕事を任せていると、急ぎの用件が、長い作業の後ろで待たされることがあります。「いますぐ頼みたいのに、動かない」という場面です。僕も、2026年の8月に、これで困りました。この記事では、作業の窓口を2つに分けて解決した経緯と、社長が真似できる手順を書きます。

急ぎが、最大120分待たされた

AIに任せる作業は、順番待ちの列に並べて、1つずつ処理していました。ところが、時間のかかる長い作業が走っている間は、後ろの作業は動けません。急ぎの作業でも、最大で120分待たされました。

そこで、2026年の8月26日、作業を取りに行く窓口を、2つに増やしました。その結果、急ぎの作業は、0.8秒で着手できるようになりました。従来は最大120分待っていたものが、ほぼすぐに動き出したのです。同時に複数の仕事を回せるようになったことが、一番大きな変化でした。

二重に処理しないか、200回試した

窓口を2つにすると、心配になるのは、同じ作業を2つが同時に取ってしまう、二重処理です。そこで、2つの窓口が同じ作業を取り合う試験を、200回繰り返しました。結果は、二重に処理されたものが0件でした。確かめてから、本番に切り替えました。

今日から真似できる手順

小さな会社でも使える、考え方を書きます。

1. 急ぎと、じっくりを分けて書く

AIに頼んでいる仕事を、急ぎのものと、時間をかけてよいものに、分けて書き出します。急ぎの仕事が、じっくりの仕事の後ろに並んでいないかを見ます。

2. 窓口を、分けられるか確かめる

AIの道具に、複数の作業を同時に動かす機能があるか、調べます。なければ、別のAIの会話を1つ立てて、急ぎ専用にする形でも、十分です。

3. 急ぎ専用の窓口を作る

急ぎの仕事は、短い作業だけを受ける窓口に回します。長い作業は、別の窓口に任せて、お互いに待たされない形にします。

4. 二重にならないか、試す

同じ仕事を、2つの窓口に同時に頼んでしまわないか、少数で試します。重なりが起きたら、窓口ごとに、頼む内容の範囲を決め直します。

長い仕事を、小分けにする

窓口を増やす以外に、長い仕事を小さく分ける方法もあります。1つの仕事が120分かかるなら、30分ごとの4つに分けます。すると、途中で急ぎの仕事を挟めます。分けるときは、それぞれの区切りで、「ここまで終わった」と記録を残させます。区切りがあれば、途中で止まっても、続きから再開できます。AIに「この作業を、途中で止められる単位に分けて」と頼めば、案を出してくれます。

待たされている時間を、測る

困っていると感じても、実際にどれだけ待たされているのかを、測っていないことが多いものです。僕も、最大120分という数字が分かって、ようやく対策に踏み出せました。AIに、「急ぎの作業が着手されるまでに、どれだけ待ったか」を、記録から計算してもらいます。数字が出れば、直す価値があるかを判断できます。

窓口を増やした後の、確認のしかた

窓口を2つにしたら、最初の数日は、記録を丁寧に見ます。特に確かめるのは、急ぎの作業が、すぐに着手されているかです。僕の場合は、0.8秒で着手されることを、記録で確かめました。次に、長い作業が、急ぎの作業に押されて、極端に遅くなっていないかを見ます。急ぎを優先しすぎると、長い作業が後回しになり続ける恐れがあるからです。どちらかに偏っているなら、窓口の役割を調整します。

小さな会社での、使いどころ

窓口を増やす発想は、AIだけでなく、人の仕事にも使えます。たとえば、お客様の急ぎの問い合わせ専用の担当を決めておけば、長い作業中のスタッフが、問い合わせで手を止めずに済みます。AIでも人でも、急ぎと長い仕事を、同じ列に並べないことが大切です。自分の会社の仕事の流れを見て、急ぎが待たされている場所が、他にもないかを、探してみてください。

順番待ちの、見える化

作業の順番待ちは、目に見えないので、気づきにくいものです。いま何件が待っていて、いちばん古い待ちは何分前からかを、一覧で見られるようにしておくと、詰まりに早く気づけます。AIに、「待っている作業の一覧と、待ち時間を、毎朝まとめて」と頼めば、簡単な表を作ってくれます。

窓口を増やす前に、試すこと

窓口を増やす前に、長い作業そのものを軽くできないかを考えます。無駄な手順を省く、資料を小さく分ける、といった工夫で、120分が30分になれば、急ぎが待たされる問題も小さくなります。窓口を増やすのは、そのあとでも間に合います。

気をつけること

同時に動かす数を増やしすぎると、道具の利用の枠を、早く使い切ってしまいます。窓口は、必要な数だけにとどめます。また、2つが同じ資料を同時に書き換えないよう、触る範囲を分けてください。

今から始める社長へ

急ぎの仕事が待たされるのは、AIの能力の問題ではなく、並べ方の問題であることが多いものです。窓口を分ける、仕事を小分けにする。この2つで、待ち時間は大きく減ります。まずは、いま頼んでいる仕事の中で、急ぎのものが待たされていないかを、見直してみてください。