場面5「複数のAIや仕組みで、回していくとき」 18/40本目
AIに任せたパソコンが12時間止まっていたのに、誰も知らせなかった
教科書でいうと → 第15章「寝ている間に働くAI工場」(解説動画つき)
AIに任せたパソコンが止まっても、AIは「止まりました」とは言ってくれません。止まっていることに、止まった本人は気づけないからです。僕は、2026年の8月に、12時間も止まっていたのに、誰からも知らせがなかったという経験をしました。この記事では、その経緯と、止まったときに気づく仕組みを書きます。
12時間、誰も知らせなかった
2026年の8月25日、別のパソコンが、12時間止まっていたことに気づきました。問題だったのは、止まったことそのものより、誰もそれを知らせなかったことです。パソコンの停止に、気づけない仕組みだったのです。
人間にしか直せない障害は、すぐに知らせるべきでした。電源が落ちた、ネットがつながらない、画面がロックされた、といった問題は、AI自身では直せません。それなのに、知らせる人も機械も、いませんでした。
そこで、生きていることを知らせる合図(心拍)を、別のパソコンで外から見張る形に変えました。合図が途切れたら、気づけるようにしたのです。
自分で自分の停止は、知らせられない
ここで分かったのは、止まった機械は、自分が止まったことを、伝えられないということです。だから、見張りは、別の場所に置く必要があります。
今日から真似できる手順
小さな会社でも使える、考え方を書きます。
1. 止まると困る機械を、挙げる
AIに任せているパソコンや、道具のうち、止まると困るものを書き出します。それぞれ、止まったことに、誰が気づくのかを、確かめます。
2. 生きている合図を、出させる
そのパソコンに、決まった間隔で、「動いている」という合図を、外に出す作業を入れます。たとえば、30分ごとに、短いメッセージを送る、記録に1行書く、といった簡単なものです。
3. 別の場所で、合図を見張る
合図を受け取る側は、別のパソコンやサービスにします。一定時間、合図が来なかったら、通知が届くようにします。
4. 通知は、人に届く形にする
通知が、誰も見ない場所に届いても意味がありません。スマホや、普段よく見るチャットに届くようにします。届いたら、誰が何をするかも、決めておきます。
人が直すしかない障害
AIには直せない障害があります。電源、ネット回線、画面のロック、更新の確認待ちなどです。こうした障害は、見つけたAIが「人に知らせる」ことだけが、できる仕事です。AIに任せる設定には、「自分で直せない問題を見つけたら、すぐに通知する」と書いておきます。自分で何とかしようとして、時間を使っているうちに、半日が過ぎることがあるからです。
見張りの、見張り
見張りの仕組みが止まっていることも、あり得ます。月に1回、わざと合図を止めてみて、通知が届くかを確かめる、という練習をしておくと安心です。通知が届かなければ、見張りの仕組みを直します。この練習は、5分で終わります。
止まった時の、最初の動き
通知が来たら、最初に確かめるのは3つです。電源は入っているか、ネットはつながっているか、画面がロックされたり、更新の確認で止まったりしていないか。この3つは、人が現地で確かめないと分かりません。確かめる順番を、紙に書いて貼っておくと、焦っても動けます。復旧したら、止まっていた時間に溜まった作業が、正しく流れ出したかも見ます。止まった間の分が、二重に動いたり、抜けたりしていないかの確認です。
止まる原因を、減らす
止まったら通知する仕組みに加えて、止まる原因そのものも減らしておきます。自動更新で再起動しないように時間帯を決める、スリープに入らない設定にする、電源の差し込みを確かめる、といった基本のことです。古いパソコンほど、こうした設定の影響を受けます。止まる回数が減れば、通知に頼る場面も減ります。
通知が来た日の、記録
止まって通知が来た日は、何が原因で、どう直したかを、1行ずつ記録に残します。同じ原因が繰り返されているなら、根本の対策を考える材料になります。記録が溜まると、止まりやすい場所が見えてきます。
小さな会社の、現実的な見張り方
高い仕組みを用意しなくても、見張りはできます。たとえば、スマホに「毎朝9時に、昨夜の記録を見る」という予定を入れておくだけでも、半日の空白は防げます。記録に今朝の日付の行がなければ、止まっていた可能性が高いと分かります。まずは、手で見る習慣から始めて、慣れたら自動の通知に変えてください。
気をつけること
合図を出す間隔を短くしすぎると、通知が多くなって、見なくなります。30分から1時間くらいで、始めてください。また、合図が途切れる理由には、一時的なネットの切断もあります。1回途切れただけで慌てず、続けて途切れたときに動くようにします。
今から始める社長へ
止まったことに、気づけない仕組みが、いちばん怖いものです。合図を出し、別の場所で見張る。それだけで、半日の空白は防げます。まずは、AIに任せているパソコンが止まったとき、誰がどうやって気づくのかを、考えてみてください。