ニタ|ひとり社長の軽トラDX

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場面3「AIの答えを、信じる前に確かめたいとき」 5/31本目

AIは知らないことも答える。同じ質問を複数のAIに投げて多数決する

AIに聞いたら、自信たっぷりの答えが返ってきた。でも、本当に合っているのかが分からない。そんな経験はありませんか。僕も同じで、AIが知らないことまで知っているように答えるのに何度も困りました。この記事では、僕が決めた「同じ質問を複数のAIに投げて、多数決で方向を決める」やり方と、社長が今日から真似できる手順を書きます。

AIは、知らないことも答える

2026年の1月、僕は作業の進め方を見直しました。きっかけは、AIが嘘をつくことでした。分からないことでも、分からないとは言わずに、それらしく答えてしまう。ここが一番の悩みでした。そこで決めたのが、ChatGPTとGensparkに同じことを聞いて、答えを見比べる方法です。複数のAIに同じ内容を聞いて、2対1に割れたら、多い方の答えを採ります。そして、向かう方向が決まってから、作業をManusに任せることにしました。

分かったのは、役割を分けるということ

この方針で分かったのは、AIにも向き不向きと「出番」があるということです。

  • 方向を決めるあいだは、ChatGPTとGensparkに聞いて相談する
  • 方向が決まった作業は、Manusに任せて進めてもらう

最初から1つのAIに全部任せると、その答えが間違っていたときに、間違った方向へ一直線に進んでしまいます。先に方向を固めてから作業を任せれば、やり直しの手間を減らせます。

今日から真似できる手順

ここでは、特定の製品に頼らない考え方を書きます。画面や機能は変わるので、手順そのものより、順番を覚えてください。

1. 質問の文を、1つにそろえる

2つのAIに別の言い方で聞くと、答えの違いが「質問の違い」なのか「AIの違い」なのか分からなくなります。質問は1回だけ書いて、そのまま貼り付けて使います。メモ帳に書いてから貼ると、そろいやすくなります。

2. 同じ質問を、別のAIにも投げる

1つ目のAIの答えを見る前に、2つ目、3つ目のAIにも同じ質問を投げます。先に答えを見てしまうと、無意識にそれに引っ張られるからです。

3. 答えを並べて、割れたところだけ見る

答えが全部そろっているところは、ひとまず信じて進みます。意見が割れたところだけを、じっくり見ます。2対1なら多い方を採り、3つとも別々なら、質問を言い換えてもう一度聞きます。

4. 方向が決まってから、作業を任せる

多数決で方向が決まったら、そこから先の作業を、作業が得意なAIに任せます。決める段階と作る段階を分けると、AIの間違いが作業の途中で膨らむのを防げます。

答えが割れた時に、見るところ

複数のAIに聞くと、答えが割れることはよくあります。割れたときは、どちらが正しいかをすぐ決めようとしないで、まず「何が違うのか」を見ます。数字や日付が違うのか、前提が違うのか、そもそも質問の読み取りが違うのか。違いの種類が分かると、次に確かめる場所が見えてきます。たとえば、前提が違っている場合は、質問の中に前提を書き足して、もう一度聞きます。「中小企業で、従業員は5人以下という前提で」のように、条件を明示するだけで、答えがそろうことがあります。数字が違う場合は、AIに「その数字の出どころを教えて」と聞きます。出どころを答えられないものは、いったん保留にして、公式の資料で調べます。

聞く前に決めておくと楽なこと

多数決を習慣にするなら、聞く前に3つだけ決めておくと、迷いません。1つ目は、何を決めたいのかです。「どの方法で進めるか」なのか、「この数字は合っているか」なのかで、聞き方が変わります。2つ目は、聞くAIの数です。僕の場合は、まず2つに聞き、割れたら増やす形にしています。3つ目は、決めたあとの動きです。方向が決まったら、作業を任せる。決まらなければ、人に確かめる。ここまで決めておけば、AIの答えを前にして固まることがなくなります。

僕が決めた、AIの役割の分け方

僕の場合、ChatGPTとGensparkは、方向を決める相談役です。Manusは、方向が決まったあとの作業役です。同じAIに、相談も作業も全部やらせないのがコツです。相談役が答えを間違えても、作業に入る前なら、やり直しが軽く済みます。社長の仕事でいえば、お客様に提案を出す前に、社内で方針をすり合わせるのと同じです。方針が固まる前に、現場に作業を渡すと、あとで手戻りが出ます。AIにも、同じ順番を守らせるだけで、手戻りはかなり減ります。

気をつけること

多数決は、嘘を完全に防ぐ仕組みではありません。複数のAIが同じ間違いをすることもあります。お金や契約、お客様に出す文書のように、間違いの代償が大きいものは、最後に公式の資料や専門の人で確かめてください。また、AIの数を増やしすぎると、比べる手間のほうが大きくなります。最初は2つか3つで十分です。

今から始める社長へ

AIが嘘をつくのは、使う側が最初に知っておけば対処できる癖です。1つのAIの答えをうのみにしないで、複数に聞いて比べる。決まってから任せる。この2つを習慣にするだけで、AIとの付き合いはずっと安定します。まずは、いま気になっていることを1つ、2つのAIに同じ文で聞いてみてください。