場面3「AIの答えを、信じる前に確かめたいとき」 8/31本目
サービス名を決める前に、3つのAIに規約を点検させたら全員が反対した
教科書でいうと → 第6章「調べ物でだまされない」(解説動画つき)
新しいサービスを始めるとき、名前は最初に決める大事なものです。気に入った名前を付けて、看板やホームページまで作ったあとで、規約に引っかかると分かったら、取り返しがつきません。僕は2026年の4月に、再販のサービスの名前で、AIに助けられました。この記事では、何が起きたかと、今から始める社長が、名前や言い回しを公開する前に点検する手順を書きます。
最初の名前は、3つのAIが止めた
ゴーハイレベルを再販するときの、サービスの名前を考えていました。最初に考えた名前を、3つのAIに見せて、規約に問題がないかを聞きました。すると、3つのAIが、そろって規約違反になると指摘したのです。しかも、3つのAIがそろって止めるのは珍しいことで、どのAIも、やめたほうがいいと強い言葉で伝えてきました。
そこで、最初の案は変更しました。そして、別の名前を新しく付けました。公開する前に分かったので、傷は浅く済みました。
1つのAIの意見より、3つの一致が重い
AIは、1つだけに聞くと、見落としや思い込みがあります。今回のように、3つのAIが同じ結論を出したときは、その結論は重く見るべきです。特に、規約や法律に関わる点では、3つが揃って止めるなら、続けるリスクは大きいと考えます。
名前を決めたあとで直すのは、とても手間がかかります。先に点検する時間は、短くて済みます。この差が、今回の学びでした。
名前で気をつけたい、3つの観点
名前を点検するときは、規約だけを見ていると、見落としが出ます。確認しておきたい観点は、3つあります。1つ目は、提供元の規約で、名前や商標の使い方が決められていないか。2つ目は、すでに他の会社が同じ名前を使っていないか。3つ目は、お客様がその名前を見て、提供元の公式のサービスだと勘違いしないか。
どれも、AIに聞けば、すぐに一覧を出してくれます。ただし、最後の確認は、自分の目で行います。検索で名前を入れてみて、似た名前が出てこないかを、実際に見てください。
今日から真似できる手順
規約は道具ごとに違い、時期によっても変わります。名前や言い回しを決める前の進め方を、4つにまとめました。
1. 名前の候補を、3つ以上出す
最初から1つに絞らず、候補を3つ以上、並べます。1つに惚れ込むと、止められたときに、気持ちが引きずられます。候補が複数あれば、止められても、すぐ次に移れます。
2. 複数のAIに、同じ質問で聞く
「この名前を、このサービスの再販に使うことは、規約上問題ないか」という質問を、複数のAIに同じ文章で聞きます。聞き方を揃えれば、答えを比べやすくなります。
3. 規約の元の文章を、自分でも確認する
AIの答えだけを信じず、元になっている規約の文章を、自分でも読みます。AIに「その根拠の箇所を示して」と頼むと、確認がしやすくなります。
4. 迷ったら、先方の窓口に聞く
AIの意見が割れたり、規約の読み方が分からなかったりしたら、サービスの提供元の窓口に、確認します。質問文は、AIに下書きしてもらうと楽です。
気をつけること
AIの意見は、法律の専門家の判断の代わりにはなりません。お客様に公開する名前や、契約に関わる内容は、必要に応じて専門家にも確認してください。また、規約は変わります。昔の点検の結果を、そのまま今も通用すると考えず、新しく始めるたびに見直しましょう。
止められる経験は、価値がある
自分が気に入った名前を止められるのは、気持ちのよいものではありません。でも、公開してから止められるより、ずっと小さな痛みで済みます。AIに点検を頼むのは、自分の案を否定させるためではなく、安全に進むためです。止めてくれたAIに感謝して、次の案を考える。その切り替えの早さが、事業のスピードにつながります。
名前を変えたあとの作業も、減らしておく
名前を変えることになったとき、困るのは、すでに作った資料やページです。そこで、名前を決める前の段階では、名前を書く場所を、なるべく少なくしておきます。資料の中で名前を使う箇所に、同じ印を付けておけば、あとから一括で入れ替えられます。AIに「この資料の中の名前の部分を、新しい名前に直して」と頼むと、手作業よりずっと速く直せます。
AIに規約を読ませるときの、頼み方
規約の文章は長く、読むだけでも一苦労です。AIに頼むときは、「この規約の中から、名前や商標の使い方に関する部分だけを抜き出して」と、範囲を絞ります。続けて、「その部分を、社長向けの言葉で、3行にまとめて」と頼みます。要約を読んだら、元の文章の該当箇所も、自分の目で確かめます。要約だけで判断すると、AIの読み違いに気づけないからです。
今から始める社長へ
名前や広告の言い回しを、公開する前に、AIに点検させる習慣を付けてください。それも、1つだけでなく、複数のAIに聞くのがお勧めです。3つが揃って反対したら、その案は一度、脇に置いてみる。それが、僕の経験から言える、いちばんの近道です。