場面1「AIの道具を入れて、使い始めるとき」 8/27本目
AIが次々変わって選べない時は、軸になる土台を1つ決める
教科書でいうと → 序章「この教科書の使い方」(解説動画つき)
AIの新しい道具が、毎週のように出てくる。昨日まで一番だと言われていたものが、今週はもう古い。そんな状況で、どれを使えばいいのか分からなくなっている社長は、多いのではないでしょうか。僕も2025年の終わり頃、同じことで悩んでいました。この記事では、そのとき軸になる土台を探した経緯と、今から始める社長が流行に振り回されないための手順を書きます。
良いAIが次々変わって、安定しなかった
当時の僕は、クロード、チャットGPT、ジェミニと、良いと言われるAIが次々に入れ替わるのを見ていました。さらに、AIに出す指示文も、日々変わっていきます。つまり、「どれを使っていいかが安定しない」状態でした。AIの道具そのものを毎回乗り換えていたら、仕事の流れも、そのたびに作り直しになります。
そこで僕が考えたのは、AIとは別に、軸になる土台を持つことでした。そのときの言葉は、こうです。「何か1つ角となるプラットフォームが欲しいな」
土台を探して、ゴーハイレベルに出会った
軸になる土台を探して、海外の道具を見ていくうちに、ゴーハイレベルに出会いました。決め手になったのは、次のような点です。SNSの全部に対応していること。AIが中に入っていること。予約投稿と、承認してから出す流れがあって、仕事の質を担保できること。AIを使う場合も、構造化して、仕組みにしないと、広がらない。そのことを、このとき理解しました。
ここで大事なのは、ゴーハイレベルが一番だと言いたいのではありません。AIそのものは入れ替わっても、仕事の流れを持つ土台が1つあれば、AIは土台の中の部品として差し替えられる、という考え方です。
土台が無いと、乗り換えのたびに作り直しになる
AIの道具を、その都度いちばん評判のよいものに乗り換える。一見、賢いやり方に見えます。けれど、乗り換えるたびに、指示文を書き直し、使い方を覚え直し、過去の記録も別々の場所に散らばります。1回ごとのコストは小さくても、積み重なると、仕事が前に進まない原因になります。
土台を1つ持つと、変わるのは部品だけになります。たとえば、問い合わせを受ける、返事を出す、記録を残す、という流れは、そのままです。文章を作る部分のAIだけを、新しいものに入れ替えます。「角となるプラットフォームが欲しい」という僕の言葉は、こうした安心感を求めたものだと考えています。
今日から真似できる手順
道具の名前は時期によって変わります。土台を決める考え方を、4つの手順にしました。
1. 毎月やっている仕事を、書き出す
AIの道具を比べる前に、自社の仕事の流れを書き出します。集客、問い合わせ対応、予約、請求、お礼の連絡など、繰り返している作業を、順番に並べます。道具から入らず、仕事から入るのが、土台選びの出発点です。
2. 流れの全体を持てる道具を、候補にする
AIの性能だけでなく、「仕事の流れを最初から最後まで置ける道具か」を基準にします。問い合わせを受ける部分、返事を出す部分、記録を残す部分が、1つの場所に揃っているかを見ます。
3. AIを入れ替えられるかを、確かめる
土台の道具が、特定のAIだけに縛られていないかを確認します。新しいAIが出たときに、部品として差し替えられる形なら、流行が変わっても、仕事の流れは壊れません。
4. 決めたら、しばらくは乗り換えない
土台を決めたら、少なくとも数か月は、他の道具の評判に惑わされず、使い込みます。乗り換えの誘惑は、毎週のように来ます。期間を決めておくと、判断が軽くなります。
気をつけること
土台を決めることは、他の道具を試さない、という意味ではありません。新しいAIは、土台の外で気軽に試して構いません。良いものが見つかったら、土台の中の部品として入れ替えます。また、土台には仕事の記録が溜まっていきます。いつでも外に書き出せる形かを、早めに確かめておきましょう。
土台を決める前に、聞いておく3つのこと
候補の道具を見つけたら、決める前に、次の3つを確かめます。1つ目は、自社の毎月の仕事が、その道具の中で一通り回せるか。2つ目は、使い始めたあとに困ったとき、相談できる場所があるか。3つ目は、やめたくなったとき、自分のデータを持ち出せるか。この3つがそろえば、土台として使い始めても、大きく困ることは少ないはずです。最初は、小さな仕事を1つだけ入れて試します。うまく回ることを確かめてから、少しずつ広げていきます。
乗り換えたくなったときの、冷静な見分け方
新しいAIの評判を聞くと、すぐ試したくなります。試すこと自体は、悪くありません。ただ、本番の仕事に入れるのは、次の問いに答えられてからにします。今の仕事の何が、それで良くなるのか。入れ替えたら、元の状態に戻せるか。良くなる点を一言で言えないなら、今は乗り換えなくて大丈夫です。
今から始める社長へ
AIの変化は速く、すべてを追いかけることはできません。追いかけるのをやめて、軸を1つ決めると、判断の疲れが減ります。まずは、自社の毎月の仕事を、紙1枚に書き出してみてください。そこから見えてくる流れが、土台選びの、いちばん確かな出発点になります。