場面1「AIの道具を入れて、使い始めるとき」 7/27本目
ChatGPTが遅くて諦めかけた人へ——遅さを理由に離れなかった僕の話
教科書でいうと → 第1章「相談から、仕事を頼むへ」(解説動画つき)
AIを使ってみたけれど、答えが返ってくるのが遅くて、やめてしまった。そんな経験はありませんか。待つ時間が長いと、手でやったほうが早いと感じるのは当然です。僕がチャットGPTを使い始めたのは、今から約2年前です。その頃は、僕も同じ不満を持っていました。この記事では、遅い時代をどう乗り越えたかと、今から始める社長が焦らずに続けるための手順を書きます。
初期は反応が遅く、夜中に作業していた
使い始めた頃のチャットGPTは、反応がとても遅いものでした。質問を送っても、なかなか答えが出てきません。日中に使うと待たされるので、僕は夜中に作業をしていました。当時は、同じように使い始めて、遅さに嫌気がさしてやめてしまった人も多かったと思います。
それでも僕は、遅さを理由にはやめず、使い続けました。その結果、その後のAIの進化を、最初から見ることになりました。
今は、サクサク動くほど進化した
そして今、同じチャットGPTを使うと、驚くほど軽く動きます。そのときの僕の感想は、とても短い言葉です。「すっごい進化した」
2年前にやめた人が、今もう一度使ってみると、まるで別の道具に感じるはずです。僕が分かったのは、AIはこの2年でとても進化した、ということです。今の不満は、半年後には解消されているかもしれません。だから、一度の印象だけで、使えるかどうかを決めないほうが得です。
遅い時代にやっていた、割り切り方
AIが遅いときの考え方として、僕は「新人のアルバイトに頼むつもりで待つ」ことをお勧めします。新人に仕事を頼んだとき、すぐに完璧な答えが返ってくることは期待しません。時間がかかっても、手が空くなら任せる価値があります。AIに頼む仕事を、急がないものと、急ぐものに分ける。急がないものだけを、遅いAIに任せる。そう決めてしまうと、待たされることへの苛立ちは、ぐっと小さくなります。
もう一つ大きいのは、使う時間帯を変えることです。昼間に使うと遅い。それなら、夜に作業を仕掛けて、朝に結果を見る。僕が夜中に作業していたのも、結果的にこの形でした。道具の欠点に文句を言うより、欠点を避ける使い方を探す。新しい道具を試すときの、基本の姿勢だと思います。
今日から真似できる手順
AIの速さや賢さは、これからも変わり続けます。ここでは、遅さや不出来に出会ったときの付き合い方を書きます。
1. 待つ時間に、別の作業を並べる
AIが答えを作っている間は、別の用事を進めます。メールの返信、資料の整理、電話の折り返しなど、頭を使わない作業を、待ち時間の担当にします。待つこと自体を仕事にしないだけで、遅さは気になりにくくなります。
2. 重い依頼は、時間帯をずらす
混んでいる時間帯は、反応が遅くなりがちです。急がない依頼は、夜や早朝に回します。僕が夜中に作業していたのも、結果的にこの形でした。朝になったら、結果だけを確認すれば済みます。
3. 1回の依頼を小さく分ける
大きな依頼を1回で投げると、待ち時間も長くなり、失敗したときの損も大きくなります。「まず目次だけ」「次に最初の章だけ」と、小さく分けて頼みます。途中で方向が違えば、早めに直せます。
4. 数か月に1回、前に諦めた使い方をもう一度試す
過去に「遅い」「使えない」と感じて諦めたことを、メモに残しておきます。そして数か月おきに、同じことをもう一度やってみます。そのメモが、AIの進み具合を測る、自分だけの物差しになります。
気をつけること
進化したといっても、全部がうまくいくわけではありません。今でも、AIの答えが間違っていることはあります。速くなった分、間違いを大量に作るのも速くなりました。速さに慣れたら、出てきた答えを自分の目で確かめる習慣も、一緒に身につけてください。また、仕事で使う場合は、お客様の情報を入れてよいかどうかを、先に決めておきます。
不満のメモは、あとで宝物になる
最初のうちは、「ここが不便だ」「ここが遅い」という不満を、メモに残しておくことをお勧めします。書く内容は、短くて構いません。日付と、何をしようとして、何が不満だったか。それだけです。半年たってから見返すと、解決している項目がいくつも見つかります。そのとき、自分がどれだけ進んだか、道具がどれだけ進んだかが、目で見て分かります。AIを使い続ける気持ちは、こういう小さな実感で支えられます。続ける気持ちは、不便さの先に使える場面が少しずつ増えていくのを、自分の目で確かめることで支えられます。
遅さの正体を、2つに分けて考える
AIが遅いと感じたとき、原因は大きく2つに分けられます。1つは、道具そのものの処理が重いこと。もう1つは、頼み方が大きすぎて、答えを作るのに時間がかかっていることです。前者は自分では変えられないので、待ち方の工夫で付き合います。後者は、頼む量を減らせば自分で改善できます。どちらなのか分からないときは、短い質問を1つ送ってみます。短い質問でも遅いなら、道具の側の事情です。短い質問が速いなら、頼み方を見直す余地があります。
今から始める社長へ
AIの初期の遅さは、いまの使いやすさとは別の話です。僕は遅い時代にも使い続けて、進化の速さを実際に見ました。もし前にやめた経験があるなら、もう一度だけ試してみてください。今日の不満は、いずれ過去の話になります。