場面4「やったことを、残して引き継ぐとき」 24/27本目
電話を全部録って文字起こしし、よくある質問の答えに育てる。AIの3つの世代
教科書でいうと → 第5章「録音を議事録と段取りに」(解説動画つき)
電話の対応に、社長や社員の時間が取られている。そんな会社は多いと思います。この記事では、2026年4月12日に僕が整理した、AIの3つの世代と、電話を録って質問と答えの集まりに育てる構想を、社長向けにまとめます。
電話は、10年できなかった
僕は、10年来、電話対応を人がやらずに済む仕組みを、作れずにいました。電話は、相手が自由に話すので、決まった手順に乗せにくいからです。ところが2026年4月12日、AIの進み方を整理し直すと、これまでと違う道が見えてきました。
AIは3つの世代で考える
僕は、AIの世代を、3つに整理しました。第1世代は、会話のAIです。聞けば答えてくれます。第2世代は、仕事を頼めるAIエージェントです。資料や表を、作ってくれます。第3世代は、自分で完結しながら、ゴールまで進むAIです。今のAIが、どの世代の仕事に向いているかを知ると、任せ方が決めやすくなります。
電話を全部録る構想
その日、僕は、電話を全部録って文字起こしし、よくある質問と答えにして、チャットボットにする構想を持ちました。お客様が何を聞くかは、実際の電話の中にあります。録音から集めれば、想像ではなく、現場の言葉で、質問と答えが作れます。
自分の会社で試す手順
ここからは、社長が自分の会社で試す手順の提案です。録音の前に、法律やお客様への案内を確かめてください。
1. 録音してよいか確かめる
電話を録音するときは、お客様に伝えるのが基本です。「品質向上のため録音します」と、最初に案内する形がよく使われます。
2. 1週間分だけ録る
最初は、1週間分だけにします。多すぎると、整理が追いつきません。
3. 文字にして、質問を抜き出す
録音を文字にして、AIに「お客様の質問を、似た物ごとにまとめてください」と頼みます。回数の多い質問が、上位に並びます。
4. 答えを社長が確かめて書く
質問ごとに、答えの案をAIに作らせます。その答えが正しいかは、きちんと社長か担当者が確かめます。
質問と答えの集まりが、財産になる
1週間分でも、同じ質問が何度も出てくることが分かります。上位の10個に答えを用意するだけで、電話の何割かは、答えが先に用意できます。この集まりは、ホームページや、チャットボットにも使えます。
チャットボットにするときの注意
質問と答えの集まりをチャットボットにするときは、答えられない質問を、人につなぐ道を、先に決めます。AIが分からないことを、もっともらしく答えると、お客様の信頼を失います。「担当者から折り返します」という逃げ道を、用意してください。
よくある疑問:お客様の情報は大丈夫ですか
電話には、名前や住所が入ります。文字にしたあと、AIに渡す前に、名前や連絡先を伏せます。録音のファイルも、社内の決まった場所だけに置き、共有しないのがおすすめです。
直す日を決める
質問と答えの集まりは、作って終わりではありません。月に1回、新しい質問が増えていないかを見て、足します。古くなった答えは、すぐ直します。金額や営業時間のように、変わりやすい物は、特に注意します。
質問の上位10個から始める
録音を文字にしたら、質問を数えて、多い順に並べます。上位10個の答えだけを先に作れば、よくある問い合わせの多くに、先回りできます。残りの質問は、あとで少しずつ足せば十分です。
答えの書き方を、そろえる
答えは、結論を先に1文で書き、そのあとに理由を足す形にそろえます。電話で聞かれたときも、チャットで返すときも、同じ形で使えます。長すぎる答えは、お客様が読み切れません。3文以内を目安にします。
折り返しの仕組みを、先に作る
AIが答えられない質問のために、折り返しの仕組みを作ります。名前と連絡先を残してもらい、担当者に通知が届く流れです。この道があると、答えられない場面でも、お客様を逃しません。
結果を、月に1回見直す
チャットボットや答えの集まりを使い始めたら、月に1回、答えられなかった質問を数えます。増えている質問があれば、新しい答えを足します。見直しを続けると、お客様の言葉に近づいていきます。
録音の保管と廃棄
録音のファイルは、使い終わったら、決めた期間で消します。いつまで残すかを、社内の決まりとして書いておきます。長く残すほど、情報が漏れる危険も増えます。
電話のほかの問い合わせも集める
メールやチャットの問い合わせにも、同じ質問が隠れています。電話と合わせて集めると、よくある質問の全体像が見えます。窓口が違っても、お客様の疑問は、似ています。
気をつけること
AIの世代の整理は、僕が2026年4月時点でまとめた考え方です。AIは進みが早いので、今の状況を確かめながら使ってください。また、電話対応を全部AIに任せる前に、一部の時間帯や用件だけで試すのがおすすめです。
今から始める社長へ
今日かかってきた電話で、同じ質問が何回あったか、数えてみてください。その数が、質問と答えの集まりを作る、最初の材料になります。