場面2「AIへの頼み方・聞き方で迷うとき」 39/49本目
書類が手作業の事業所は、業務の流れをAIに渡して、試作画面まで作る
教科書でいうと → 第17章「業務システムをAIと作る」(解説動画つき)
事業所の書類が、ほとんど手作業。記入も、集計も、探すのも、時間がかかる。そんな現場の悩みを、聞いたことはありませんか。この記事では、僕が2026年の7月に進めた、就労支援の事業所の業務システムづくりの進め方を、社長向けにまとめます。
書類の多くが、手作業だった
2026年7月8日、僕は、就労支援の事業所の業務システムを、AIのFableで開発しました。その事業所では、書類の多くが、手作業でした。業務の流れは、僕自身が把握していたので、それをAIに渡せば作れると考えたのです。
様式を集め、仕様書、試作の画面、裏側の順
進め方は、順番が決まっていました。まず、必要な書類の様式を集める。次に、仕様書を作る。そして、見た目だけの試作画面を作る。最後に、裏側の仕組みを作る。先に、見た目だけの試作を作ってから、裏側を作る順番が、要点です。足りない様式は、Manusに頼んで、国や県のサイトから集めてもらいました。
責任者に、必要なデータを入れる構想
第1版の納品が見えたところで、責任者に必要なデータを全部システムに入れる構想まで、進みました。僕の感想は「とんでもない能力で、業務のパッケージが作れている」でした。
画面だけ作る、という考え方
7月8日には、別の考え方も、整理しました。以前、会計ソフトの会社で、顧客ごとのカスタマイズを行っていましたが、バージョンアップのたびに大変でした。今回は、データの根っこは、すでにある道具で守り、表の入力画面だけを作ればよい、という考え方に、手応えを得ました。開発の費用も期間も、小さく済みます。
自分の仕事で試す手順
1. 手作業の書類を、一覧にする
事業所や会社で、手作業で作っている書類を、全部書き出します。頻度と、かかる時間を、添えます。
2. 様式を、集める
書類の様式を、現場から集めます。足りない様式は、公的なサイトから探します。AIに探させる方法もあります。
3. 仕様書を、AIと作る
業務の流れと、様式を、AIに渡して、仕様書のたたき台を作ってもらいます。現場の人に読んでもらい、直します。
4. 見た目だけの試作を、作る
裏側を作る前に、画面だけの試作を作ります。現場の人に触ってもらい、使いやすいかを確認します。
先に、画面を見てもらう理由
文章の仕様書だけでは、現場の人は、使い心地を想像できません。試作の画面があれば、「ここが使いにくい」という声が、早い段階で集まります。裏側を作ったあとに直すより、ずっと安く、早く直せます。
現場を知る人が、中心になる
業務の流れを把握している人が、いちばん良い仕様書を書けます。AIは、それを形にする役です。現場を知らない人が作ると、実際には使えないシステムになることがあります。
よくある疑問:お客様の情報は大丈夫ですか
福祉の事業所には、利用者の個人情報があります。試作の段階では、架空のデータを使い、実際のデータは、本番の安全な環境で扱ってください。
試作の見せ方
試作は、完成品として見せず、「たたき台です。使いにくい所を、教えてください」と伝えて見せます。現場の人が、遠慮せず意見を言えるようになります。意見は、その場でメモして、次の試作に反映します。数回の確認で、現場に合った形に近づきます。
様式の集め方
様式を集めるときは、現場で実際に使っている紙を、写真に撮ってもらうのが、いちばん確実です。古い様式が混ざっていないか、日付も確認します。制度で決まっている様式は、公的な案内から、最新のものを入手します。集めた様式は、名前と日付を付けて、1か所にまとめます。
納品までの、段階の切り方
全部を一度に作ろうとせず、第1版は、いちばん困っている書類だけを対象にします。第1版が使われて、現場の反応が良ければ、次の書類へ広げます。段階を切ると、早く役に立つ物を届けられます。
現場の言葉を、そのまま使う
画面に表示する言葉は、現場で普段使っている言葉にします。専門的な呼び方より、現場の人が見て、すぐ意味が分かる言葉の方が、使われます。言葉の一覧を、現場の人と一緒に作るのがおすすめです。
使われなくなる理由を、先に考える
システムが使われなくなる理由は、入力の手間が増えるからです。今の手作業より、手間が減る設計になっているかを、試作の段階で確認します。手間が増える部分は、AIに自動入力させる工夫を考えます。
現場の負担を、聞き取る
システムを作る前に、現場の人に「いちばん時間がかかる作業は、どれですか」と聞きます。聞いた順に、対象の書類を決めると、現場に喜ばれます。
気をつけること
書類の様式は、制度の改正で変わることがあります。最新の様式を、公的な案内で確認してください。また、システムを現場で使い始める前に、責任者と一緒に、動作を確かめてください。
今から始める社長へ
まず、手作業の書類を、1つ選んでみてください。その書類の流れを、紙に書き出すところから、始められます。