場面1「AIの道具を入れて、使い始めるとき」 26/27本目
まったくの素人の分野でも、2つのAIに交互に教わると、2〜3時間で形になる
教科書でいうと → 序章「この教科書の使い方」(解説動画つき)
新しい仕組みを作りたいけれど、その分野に詳しい人が、社内にいない。外注するか、勉強するか、迷って時間が過ぎる。そんな場面はありませんか。この記事では、僕が2026年の7月に、素人の分野で、2つのAIに教わりながら仕組みを作った経験を、社長向けにまとめます。
電子サインは、まったくの素人だった
2026年7月7日、僕は、契約書の電子サインの仕組みを作ることになりました。電子サインというのは、紙に印鑑を押す代わりに、画面上で同意を記録する仕組みです。この分野は、まったくの素人でした。何から調べればよいのかも、分かりませんでした。
2つのAIに、交互に教わる
僕が使ったのは、Claude CodeとCodexという、2つのAIです。交互に教わりながら、上流の設計から、実装まで進めました。かかった時間は、2〜3時間です。素人だった分野で、短時間で形にできたことに、僕の感想は「本当に今、めちゃくちゃ楽になった」でした。
上流の設計から、聞く
素人の分野では、いきなり作るのでなく、まず「何を決めておくべきか」を、AIに聞きます。上流の設計とは、作る前に決める、全体の考え方です。どんな情報を記録するか、誰がどの順番で同意するか、といった点です。この設計を、2つのAIに、それぞれ聞いて、見比べました。
自分の仕事で試す手順
1. 作りたい物を、日常の言葉で書く
専門用語が分からなくても、構いません。「契約書に、相手が画面で同意できるようにしたい」のように、日常の言葉で書きます。
2. 1つ目のAIに、設計を聞く
書いた内容を、1つ目のAIに渡して、「作る前に、決めておくべきことを、教えてください」と頼みます。
3. 2つ目のAIに、確認させる
1つ目のAIの設計を、2つ目のAIに見せて、「この設計に、抜けや危ない点はありますか」と聞きます。
4. 小さく作って、試す
設計が固まったら、一部分だけ作って、試します。動いたら、少しずつ広げます。
交互に聞くメリット
1つのAIだけだと、間違いに気づきにくくなります。2つのAIに聞くと、食い違いから、確認が必要な点が見えてきます。僕は、この見比べの習慣のおかげで、素人の分野でも、危ない点を早く見つけられました。
どこを、人が確かめるか
素人の分野では、お金や法律に関わる点を、特に慎重に確認します。電子サインなら、同意の記録が、後から証拠として使えるかどうかが重要です。その部分は、専門家に確認してもらうのが安全です。
時間の目安
僕の場合は、設計から実装まで、2〜3時間でした。初めての人は、半日ほど見ておくと、余裕を持てます。時間が足りないときは、一部分だけ作って、残りを次の日に回します。
よくある疑問:素人が作った物を、お客様に出してよいですか
お客様に出す前に、専門家の確認と、十分な試験が必要です。社内で使う物から始めるのが、安全です。
聞き方の例文
素人の分野でAIに聞くときは、「私はこの分野の素人です。専門用語を使わずに、順番に説明してください」と、最初に伝えます。分からない言葉が出てきたら、その場で「この言葉の意味を、例を使って教えてください」と聞きます。質問を重ねるほど、全体の地図が頭に入ります。2つのAIに同じ質問をして、説明の違いを見るのも、理解を深める助けになります。
外注と、AIの使い分け
AIで形にできるのは、試作や、社内用の仕組みです。お客様に出す、責任の重い仕組みは、専門家に依頼する場面も残ります。僕も、AIで試作を作って、専門家に確認してもらう流れを、取り入れています。試作があると、専門家に頼むときも、希望を正確に伝えられます。
学びを、記録に残す
教わった内容は、あとで見返せるように、メモに残します。「何を聞いて、どんな答えを得て、何を決めたか」を、日付と一緒に書きます。次に似た分野に取り組むときの、財産になります。
作ったあとの、点検の観点
作った仕組みは、3つの観点で点検します。入力した内容が、正しく記録されるか。間違った操作をしたときに、気づけるか。記録を、あとから確認できるか。点検の結果を、一覧にして、専門家に見てもらうと、確認が早く済みます。
社内で試す、小さな場面
最初は、社内の簡単な書類の同意に使って、動きを確認します。社員に使ってもらい、分かりにくい点を集めます。お客様に出すのは、社内で数回、問題なく使えてからにします。
気をつけること
契約や個人情報を扱う仕組みは、間違いの影響が大きくなります。AIの答えを鵜呑みにせず、専門家に見てもらってください。また、作った仕組みの、記録の保存期間や、アクセスできる人の範囲も、決めておきます。
今から始める社長へ
まず、社内で困っている、素人の分野を1つ、思い浮かべてください。その作業の目的を、日常の言葉で書き出すところから、始められます。