場面4「やったことを、残して引き継ぐとき」 19/27本目
過去2年分の録音をAIに入れると、自分のことを知る相談相手になる
教科書でいうと → 第5章「録音を議事録と段取りに」(解説動画つき)
打合せの録音が、スマホの中に何百本も溜まっている。聞き返す時間はないので、そのままになっている。そんな録音が、実は大きな資産になります。この記事では、僕が2026年の2月と4月に試した、溜まった録音をAIに入れて活用するやり方を、社長向けにまとめます。
5年溜めた録音を、全部読ませた
2026年2月4日、僕は、Androidで約5年分溜めた録音の文字起こしや、過去の文章を、全部AIに読ませました。録音の文字起こしが、大量にあったからです。教材では、学習させる必要はないとありましたが、僕は、全部読ませる方向にしました。打合せやZoomも、Googleレコーダーで文字起こしし、必要に応じて、要約やメールの原稿に回しています。
「これがなくなったら丸裸」
読ませたあと、AIが自分のことを詳しく知っている状態になりました。僕の感想は、これがなくなったら丸裸だ、というものです。それくらい、自分の考え方や、過去の話が、AIの中に入っています。相談したときに、前提から説明し直す必要がなくなります。
録音から原稿・スライドまで
2026年4月9日には、過去2年分の録音の文字起こしを、AIに入れるだけで、分身のように整理できました。教える相手にも、まず音声の文字起こしを勧めました。打合せを録音すれば、1時間で原稿が楽にできるからです。文字起こしの原稿さえあれば、スライドも台本も、ほとんど同じ流れで作れると分かりました。
自分の仕事で試す手順
1. 録音が残っている場所を、探す
スマホの録音アプリ、Zoomの記録、会議の文字起こしなど、残っている録音を、探します。まず、どこに何があるかを把握します。
2. 文字にして、1か所に集める
録音を文字にして、フォルダ1つに集めます。日付と、相手の名前をつけておくと、あとで探しやすくなります。
3. 公開してよい物だけを選ぶ
お客様の個人情報や、社外に出せない話が入っている録音は、別の場所に分けます。AIに渡す前に、範囲を決めてください。
4. AIに読ませて、質問してみる
集めた文字をAIに読ませて、「私は、お客様から、どんな質問をよく受けていますか」のように聞いてみます。意外な傾向が見つかることがあります。
録音を、何に使えるか
溜まった録音は、ブログ、お客様への提案、社員への教材、スライドなどの材料になります。同じ話題の録音を何本かまとめると、1冊の資料にもなります。自分が何度も同じ説明をしていると分かれば、その説明を、1枚の資料にしておけます。
整理の手間を減らす
録音を整理するときに、最初から完璧を目指さないでください。まず、期間を決めて、直近の3か月分から始めます。手応えがあれば、さらに過去の分へ広げます。古い録音から始めると、疲れてしまうので、新しい順がおすすめです。
よくある疑問:全部読ませる必要がありますか
教材では、学習させる必要はないと言われることもあります。僕は、全部読ませる方向にしましたが、これは、人によって考え方が分かれます。まず、直近の少量で試して、効果が見えたら増やすのが、安全です。
お客様の情報の扱い
録音に含まれる、お客様の名前や連絡先は、AIに渡す前に、伏せ字に直しておきます。使うAIが、渡した情報をどう扱うかも、事前に確認してください。社外に出せない内容は、読ませる対象から外すのがおすすめです。
質問の例
録音を読ませたあとの質問は、「私が、お客様にいちばん多く説明していることは、何ですか」「私の話し方の癖は、何ですか」「去年と今年で、お客様の悩みは、どう変わりましたか」などが役立ちます。自分では気づかなかった傾向を、客観的に見せてくれます。答えが合っているかは、元の録音の該当箇所で確かめてください。
相談する相手として使う
自分のことを知っているAIは、相談相手にもなります。新しい企画を考えるとき、過去の自分の考え方を踏まえて、意見をくれます。ただし、意見はあくまで参考です。最後に決めるのは、社長自身です。AIの意見と、自分の考えが食い違ったとき、その理由を考えるのが、役立ちます。
続けるための置き場
新しい録音は、その週のうちに、文字にして、集めた場所に足します。溜め込むと、また整理が大変になります。週に1回、15分だけ、その作業の時間を取るのがおすすめです。続けるほど、AIが自分をよく知る状態が、保たれます。
気をつけること
AIが自分のことを知っているように見えても、記録にない内容は、知りません。AIの答えが、自分の記憶と違うときは、元の録音で確かめてください。また、古い録音の内容は、今と状況が違うことがあります。日付を意識して読んでください。
今から始める社長へ
まず、先週の打合せの録音を1本、文字にしてみてください。AIに読ませて質問してみると、録音が、ただの記録でなく、相談できる材料に変わります。