場面1「AIの道具を入れて、使い始めるとき」 20/27本目
評判のよいAIの道具で最初につまずいたら、別の道具から入って戻ってくる
教科書でいうと → 序章「この教科書の使い方」(解説動画つき)
「この道具が一番いい」と評判を聞いて始めたのに、設定が難しくて挫折した。そういう経験は、珍しくありません。一度あきらめると、もう自分には向いていないと感じてしまいがちです。この記事では、僕が2026年の2月に、評判のよい道具でつまずいた経験と、その後に選んだ進め方を、社長向けにまとめます。
一番強いと聞いて、始めたが断念した
2026年の2月17日、僕は、あるAIの道具の話をしました。開発の分野では、Claudeが一番強いと言われていました。ところが、初期設定が難しく、課金も重くなるので、途中で断念していたのです。僕の言葉でいえば「僕途中でちょっと断念してて」です。評判がよいことと、自分にすぐ使いこなせることは、別でした。
組み合わせで補う道を選んだ
断念したあと、僕が目指したのは、3つの道具の組み合わせでした。Antigravity、Claude Desktop、Manusです。Claude Desktopは、パソコン上のファイルを操作できます。Manusは、ブラウザを操作できます。それぞれの強みを組み合わせれば、1つの道具で全部をこなさなくても、必要なことができます。最終的なゴールは、設定の作業までAIにやらせて、ブログとSNSの発信を回すことでした。
戻ってくる道は、残っている
その後、僕は、断念した道具にも戻りました。2026年の7月には、普段はClaudeのデスクトップアプリでClaude Codeをメインに使う形になっています。最初に挫折した道具が、数か月後には、メインの道具になった。つまり、一度あきらめても、戻ってくる道は残っています。
自分の仕事で試す手順
1. つまずいた理由を、書き出す
設定が難しかったのか、費用が重かったのか、使い道が見えなかったのか。理由を、1行ずつ書きます。理由が分かれば、何が解決すれば戻れるかが見えます。
2. 別の入り口から、始めてみる
つまずいた道具を無理に続けず、もっと簡単な道具から入ります。そこで、AIに仕事を任せる感覚をつかんでから、また挑戦します。
3. 道具の強みを、組み合わせて考える
1つの道具で全部をやろうとせず、得意なところを分担させます。ファイルの操作が得意な道具、ブラウザの操作が得意な道具、というように、役割を分けます。
4. 数か月後に、もう一度試す
AIの道具は、数か月で大きく変わります。断念した道具を、数か月後にもう一度触ってみると、使いやすくなっていることがあります。
挫折は、失敗ではなく、情報になる
一度つまずいた経験は、無駄ではありません。どこで詰まるのか、何が自分に足りなかったのか、という情報が手に入ります。それを持って、別の道具から入り直したり、数か月後に戻ったりすると、前より早く進めます。
よくある疑問:最初から評判のいい道具を選ぶべきですか
評判のよい道具が、自分に合うとは限りません。僕が、のちに経営者へ勧めるときも、いきなり最上位の道具ではなく、段階を踏んだほうがよいと考えるようになりました。自分の今の力で、無理なく使えるものから始めるのがおすすめです。
挫折したときの、気持ちの置き場
道具の挫折は、能力の問題ではありません。設定の難しさは、道具の側の問題であることも多いからです。僕自身も、評判のよい道具で挫折したことがあります。挫折した日は、そのことを責めず、「今日は合わなかった」と書いておくだけで十分です。気持ちを引きずらず、次の入り口を探してください。
相談できる人を、1人持っておく
つまずいたときに、聞ける人が1人いるだけで、前に進みやすくなります。社内でもよいし、同じ道具を使っている知人でも構いません。聞ける人がいないなら、AIに「いまこんな理由で詰まっています。別の入り口はありますか」と聞いてみてください。意外と、うまい迂回路を教えてくれます。
道具を増やすときの、順番のルール
挫折のあとで別の道具を足すときは、1つずつ増やすのがおすすめです。一度に3つ増やすと、どれが原因でうまくいかないのかが分からなくなります。1つの道具で、1つの作業が回るようになってから、次の道具を足します。増やす順番を、先に紙に書いておくと、焦らず進められます。
戻ってきたときに、変わっていたこと
数か月後に戻ってみると、設定の手順が簡単になっていたり、使い方の案内が増えていたりすることがあります。僕が最初に断念した道具も、のちにメインで使うほど身近になりました。断念した理由が、時間とともに解決していることもあります。定期的に、もう一度触ってみる日を作っておくと、チャンスを逃しません。
気をつけること
課金のある道具は、使い始める前に、費用の仕組みを確かめてください。上限を決めておかないと、思ったより高くなることがあります。また、断念した道具の契約は、使わないまま続けないよう、解約の手続きも忘れずに確認します。
今から始める社長へ
道具でつまずいても、自分に向いていないと決めつけないでください。まずは、つまずいた理由を、メモに3行だけ書き出してみてください。