場面3「AIの答えを、信じる前に確かめたいとき」 11/31本目
デザインに自信がない時は、3つのAIに同じ物を作らせて比べて選ぶ
教科書でいうと → 第6章「調べ物でだまされない」(解説動画つき)
チラシ、メニュー表、案内の紙。見た目の良さが求められる物を作る仕事が来た。でも、自分にはデザインの感覚がない。外に頼むほどの時間もない。この記事では、僕が2026年の5月に、お店のメニュー表を3つのAIに作らせて比べた体験と、社長が今日から試せる手順を書きます。
3つのAIで、出来がまったく違った
2026年の5月、あるお店のメニュー表を作る仕事がありました。相手には、見た目にこだわるプロの方がついていて、求められる水準は高い物でした。デザインの感覚がない僕が、それに応えなければいけません。そこで、Claude Code、Codex、Manusという3つのAIに、同じメニュー表を作らせて比べました。結果は、はっきり分かれました。「クロードコードと他の2体との出来が、もう全く違ってて」。そのときの言葉です。採用したのはClaude Codeの物でした。お店の方とプロの方の両方から合格をもらい、納めることができました。
先に指示を読み込ませておくと、出来が変わる
うまくいった理由の1つは、準備にありました。作らせる前に、プロの方からの指示を全部AIに読み込ませておいたのです。どんな雰囲気にしたいか、何を目立たせたいか、避けたいことは何か。さらに、本番の前に、2つの案を予習として作らせておきました。指示を読み込ませ、予習をさせてから本番を作らせると、出来が違いました。
分かったのは、AIにも向き不向きがあるということ
この経験で分かったのは、同じ頼み方をしても、AIによって出来がまるで違う分野があるということです。
- 文章では差が小さくても、見た目の物では差が大きく出ることがある
- どのAIが得意かは、作らせてみないと分からない
だから、見た目の物を作る時は、最初から1つのAIに決めず、いくつかに作らせて比べるのが早いのです。
今日から真似できる手順
1. 求められていることを、1枚にまとめる
まず、相手から求められていることを1枚にまとめます。雰囲気、目立たせたい物、使う色、避けたいこと、大きさ。相手からの指示があれば、そのまま貼り付けます。この1枚を、全部のAIに同じように渡します。
2. 同じ1枚を、3つのAIに渡して作らせる
同じ1枚を、3つのAIに渡して作らせます。頼む文も同じにします。頼み方が違うと、比べる意味がなくなるからです。
3. 並べて、良い物を1つ選ぶ
3つの出来上がりを並べて見ます。自分で選べない時は、社員や家族に「どれが一番いい?」と聞いてみます。デザインの感覚に自信がなくても、並べて比べることはできます。
4. 選んだ物を、そのAIで仕上げる
1つ選んだら、そのAIで細かい所を仕上げます。仕上げの段階では、AIを替えません。替えると、雰囲気がまた変わってしまうからです。
予習の案を作らせる意味
本番の前に予習の案を作らせるのは、AIに方向をつかませるためです。最初の案を見て、「もっと落ち着いた色で」「文字を大きく」と直しを伝えると、AIはその直しを踏まえて次を作ります。本番の前に2回ほどこのやりとりをしておくと、本番の1回目から、求める方向に近い物が出てきます。
比べる時に見るところ
3つを比べる時は、3つのことを見ます。1つ目は、一番伝えたいことが、ぱっと見て目に入るかどうかです。2つ目は、文字が読みやすいかどうかです。きれいでも、読めなければ意味がありません。3つ目は、相手の指示に沿っているかどうかです。自分の好みより、相手の指示を優先します。この3つで点を付けると、感覚に自信がなくても選べます。
印刷する物は、最後に紙で確かめる
メニュー表やチラシのように紙に印刷する物は、画面で良く見えても、紙にすると印象が変わることがあります。色が暗く出たり、文字が思ったより小さかったりします。選んだ案は、仕上げの前に一度、家や事務所の印刷機で刷って、手に取って見ておくと安心です。紙で見て気づいたことを直しに加えると、納めた後の手戻りが減ります。
選ばなかった案も残しておく
選ばなかった2つの案も、消さずに残しておきます。相手から「やっぱり別の雰囲気も見たい」と言われた時に、すぐに出せるからです。また、次に似た物を作る時に、どのAIがどんな出来だったかを思い出す材料にもなります。
気をつけること
AIが作った見た目の物には、実際と違う商品名や、確かめていない文字が入ることがあります。メニューの名前や表記は、相手の正しい情報と照らしてください。写真や絵を使う時は、使ってよい物かを確かめてください。また、3つのAIに頼むと、それぞれの利用枠を使います。大きな物を頼む前に、どれくらい使いそうかを考えておくと安心です。
今から始める社長へ
デザインの感覚がなくても、比べて選ぶことはできます。次に見た目の物を作る時は、求められていることを1枚にまとめて、3つのAIに同じように頼んでみてください。並べてみれば、どれを選ぶべきかは意外とすぐに分かります。