場面1「AIの道具を入れて、使い始めるとき」 4/27本目
「Macでないと使えない」で止まっていませんか——思い込みを確かめる手順
教科書でいうと → 第2章「最初の1つを頼む」(解説動画つき)
気になるAIの道具があるのに、「自分のパソコンでは使えないらしい」と聞いて、そのままにしていませんか。周りの評判は良い。けれど自分の環境では無理だと思い込んで、調べ直すこともしない。2025年の夏の僕が、ちょうどその状態でした。この記事では、当時の思い込みと、それを確かめるための手順を書きます。
一番やりやすいと知りながら、使っていなかった
当時、僕は Claude Code が一番やりやすいという話を聞いていました。それでも使っていませんでした。理由は一つで、僕のパソコンがMacではなく、Windowsだったからです。Claude Code はMac専用だと思っていました。
その代わりに、Gemini CLI と Windsurf を使っていました。道具が無かったわけではありません。ただ、本当に使いたい物を横に置いたまま、代わりの道具で当面をしのいでいた、というのが正直なところです。
ニュースを見て、壁が消えた
それから少しして、Claude Code がWindowsにそのまま対応したというニュースを見ました。そのとき頭に浮かんだのは「ついに」という一言です。Macが無いという壁が、その日に消えました。すぐに、Windowsで使い始めるための段取りを考え始めました。
振り返ると、僕は自分の目で確かめないまま、Mac専用だと思って止まっていました。使えない理由を一度決めてしまうと、その後のニュースを追いかけることもしなくなります。僕が動き出したきっかけも、ニュースが目に入ったことでした。道具の対応は、ニュース一つで変わります。止まっている理由が古い情報なら、止まる理由そのものが無くなっていることがあります。
「使えない」と「まだ確かめていない」は別
振り返って気づいたのは、「使えない」と「まだ確かめていない」は別だということです。もう一つは、止まっている間も手を止めない道があったことです。本命が使えないと思っていた間も、僕は Gemini CLI や Windsurf を使っていました。全部をあきらめるのではなく、使える物で進めておく。その選び方は、今も間違っていなかったと思います。
社長の時間は限られています。使えるかどうか分からない道具のことを、頭の片隅で何か月も気にし続けるのは、それだけで重荷です。確かめて、使えるなら始める。使えないなら日付を付けて置いておく。白黒を付けるだけで、頭の中が一つ片付きます。
今日から真似できる、確かめ方の手順
ここからは、「自分の環境では使えない」と思っている道具を確かめる手順です。道具の対応状況は変わるので、今の情報を断言せず、確かめ方を書きます。
1. 自分のパソコンの種類を書き出す
まず、自分のパソコンがWindowsかMacか、どのくらい前に買った物かをメモにします。会社の中で複数のパソコンを使っているなら、1台ずつ書きます。思い込みは、自分の環境があいまいなときに生まれやすいからです。
2. 道具の公式の案内で、対応を確かめる
人づての話ではなく、道具を作っている会社の公式の案内を見ます。「対応している環境」「必要な物」といった項目を探し、自分のパソコンが入っているかを確かめます。英語の案内なら、その画面を撮ってAIに「僕のWindowsで使えるか」と聞いても構いません。AIに聞くときは、手順1で書き出したパソコンの種類も一緒に貼ります。AIの答えも古い情報のことがあるので、最後は公式の案内の該当の行を自分の目で見て確かめてください。
3. 確かめた日付を残す
確かめた結果には、日付を付けて残します。「この日の時点では対応していなかった」と書いておけば、数か月後にもう一度確かめるきっかけになります。道具の対応は動きます。半年前の答えが、今も同じとは限りません。
4. 本命が使えない間は、代わりの道具で手を慣らす
本当に使えないと分かったら、代わりの道具で当面をしのぎます。僕が Gemini CLI や Windsurf を使っていたように、似た使い方の道具で、指示の出し方や画面の流れに慣れておきます。本命が使えるようになったとき、ゼロから始めずに済みます。代わりの道具で試すときも、題は自分の仕事から選びます。
- 届いたメールの下書きを作ってもらう
- 社内の手順書を読みやすく直してもらう
- 表のデータを並べ替えてもらう
こうした小さな題なら、どの道具でも試せます。同じ題を本命の道具でもやってみると、違いも比べやすくなります。
代わりの道具を使うときの注意
心配なのは、慣れた道具から離れにくくなることです。本命が使えるようになっても、今のままでいいかと思ってしまう。確かめた日付のメモを見返して、移るかどうかを一度は考える時間を取ってください。会社のパソコンに入れるときの決めごとも大切です。社員のパソコンにも入れるなら、誰のパソコンに何を入れたかを一覧にしておくと、後で困りません。入れた日と、誰が入れたかも1列ずつ足しておくと、入れ直しや入れ替えのときに探し回らずに済みます。対応のニュースを見たら、すぐに大事な仕事のパソコンに入れるのではなく、まず1台で試すほうが安心です。
今から始める社長へ
「自分の環境では使えない」は、止まる理由としてはとても自然です。けれど、その理由が今も正しいかは、一度確かめないと分かりません。僕は人から聞いた話で止まり、ニュースで動き出しました。確かめる手間は、思っているより小さいはずです。気になっている道具があるなら、今日、公式の案内を一度開いてみてください。止まっていた理由が、もう無くなっているかもしれません。