ニタ|ひとり社長の軽トラDX

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場面2「AIへの頼み方・聞き方で迷うとき」 1/49本目

打合せを重ねる前に、AIで作った見本を先に見せる営業に変えた

ホームページや仕組みの提案で、何度打合せをしても話がかみ合わない。こちらは完成の姿が頭にあるのに、お客様には言葉でしか伝わっていない。そんな空回りを、僕は何度も経験してきました。この記事では、僕が2025年に切り替えた「打合せを重ねる前に、AIで作った見本を先に見せる」営業のやり方と、社長が今日から試せる手順を書きます。

「美容室のホームページを作って」の一言で

2025年の7月、ある商談で、AIに「美容室のホームページを作って」と言うだけでページを作り、その場で見せました。使ったのは、コマンドで動くタイプのAIです。言われたとおりにページの形ができあがり、それを顧客管理の道具のページに貼ると、そのまま画面に出ました。相手の反応は「割と簡単にできますね」でした。それまでホームページの制作は、業者に頼むしかないものだと思われていました。頼み方を工夫すれば、制作業者に近い物が出せる。それが見えた日でした。同じ月には、画面の試作をその場で作ってくれる新しい道具も見つけました。思わず「すげえな」と声が出ました。試作をAIで先に作ってから本番の開発に入れば、開発期間がさらに2〜3週間短くなる見込みも立ちました。

以前は「意味が分からない」と言われていた

実は、打合せの前に見本を作って持っていくやり方は、以前から考えていました。でも、協業先に話すと、意味が分からないと言われていました。見本を作るのに手間がかかるのに、受注できるか分からない相手に先に作るのは割に合わない、という感覚です。それが2025年の12月には変わりました。AIで作るコストが下がったので、協業先が「これ見せたらお客さんびっくりする」と共感してくれたのです。作るコストが下がると、営業の順番を入れ替えられる。打合せを重ねる営業から、完成見本を先に見せる営業へ変わりました。

今日から真似できる手順

1. お客様の業種と目的を、1文で書く

見本を作る前に、お客様の業種と、そのページで何をしたいのかを1文で書きます。「駅前の美容室で、新しいお客様に予約を入れてもらうためのページ」のように書くと、AIが作る物の方向がそろいます。

2. AIに見本を作らせる

その1文をAIに渡して、見本のページや画面を作らせます。最初の出来は7割で十分です。色や文言の細かいところは、打合せで決めればいいからです。画面の試作が得意な道具を使えば、操作の流れまで見せられます。

3. 打合せの最初に見せる

説明から入らずに、最初に見本を見せます。「たとえば、こんな形を考えています」と言って画面を見せると、お客様は自分の言葉で感想を話し始めます。「ここに地図がほしい」「写真をもっと大きく」。言葉で説明していた時には出てこなかった要望です。

4. 出てきた要望を、その場で書き留める

見本への感想は、そのまま次の作業の指示になります。打合せの後に、書き留めた要望をAIに渡して直させれば、次の打合せには一段進んだ物を持っていけます。

見本は、売り込みではなく質問の道具

見本を先に見せるのは、押し付けるためではありません。お客様が何を求めているのかを、早く正確に知るための質問の道具です。言葉だけのやりとりでは、こちらの「ホームページ」と相手の「ホームページ」が別の物を指していても気づけません。見本があれば、違いはすぐに表に出ます。違いが早く分かれば、作り直しも小さく済みます。

見本を見せた後の、話の進め方

見本を見せると、お客様からたくさんの感想が出てきます。ここで全部に答えようとすると、打合せが散らかります。おすすめは、出てきた感想を「ぜひ入れたいもの」と「なくてもいいもの」の2つに分けて聞き返すことです。「この地図は、なくても困らないですか」と聞くと、お客様自身が優先順位を決めてくれます。最後に、次に見せる時までに直す所を3つだけ確かめて終わります。3つに絞ると、次の見本が早く出せて、打合せの間が空きません。

作りすぎないこと

見本に力を入れすぎると、それを捨てるのが惜しくなります。最初の見本は、捨ててもいい前提で作ります。AIなら数分で作り直せるので、見本1つに時間をかけないのがコツです。複数の案を見せたい時も、2つまでにしておきます。案が多いと、お客様が選べなくなります。

気をつけること

AIが作った見本には、実在しない会社名や、確かめていない情報が入っていることがあります。お客様に見せる前に、文字は自分で一通り読んでください。また、見本で使った写真や文章の扱いは、本番で使う前に権利を確かめてください。見本はあくまで方向を合わせるための物です。請け負える範囲や納期は、見本を見せた場の勢いで約束せず、持ち帰ってから決めてください。

今から始める社長へ

説明を重ねるより、見せたほうが早い。そして今は、見せる物を作るコストがとても下がっています。次の打合せの前に、相手の業種と目的を1文で書いて、AIに見本を作らせてみてください。打合せの最初の5分が、変わるはずです。