ニタ|ひとり社長の軽トラDX

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場面3「AIの答えを、信じる前に確かめたいとき」 14/31本目

AIが作った控えに、鍵がそのまま残っていた。気づいた日の点検と直し方

AIに作業を任せていると、AIは大量の控えやログを作ります。その中に、パスワードや鍵のような大事な情報が、そのまま残っていることがあります。僕は、2026年の7月に、まさにそれを見つけました。この記事では、そのときの経緯と、社長が自分の環境で真似できる点検の手順を書きます。

控えの中に、鍵が見えていた

2026年の7月の末、AIに任せた作業の追加調査をしていたときのことです。指示書の控えの中に、署名用の鍵が、文字のままで残っていることが分かりました。鍵の漏れは、それまで誰にも気づかれていませんでした。

調べてみると、すでに別の方式へ移行済みで、今後は同じ形で漏れないことが分かりました。ただ、過去の控えには残っていたので、鍵の入れ替えを、まとめ役のAIに頼みました。このとき、AIが、自分で任された作業の安全点検まで進めていたことも、印象に残っています。

分かったのは、不明を「無い」と扱わないこと

この件で心に残ったのは、「不明を、無いと扱わない」という考え方です。漏れているか分からない状態を、漏れていないと決めつけると、見落とします。分からないときは、調べて確かめる。それが、最初の一歩でした。

今日から真似できる手順

画面や道具は変わるので、考え方を書きます。

1. AIが作る控えの置き場を、書き出す

AIは、作業の記録、指示書の控え、ログなどを、いろいろな場所に作ります。どのフォルダに何が残るのかを、一度書き出してみます。

2. 控えの中を、文字で検索する

フォルダの中を、「パスワード」「鍵」「key」「token」などの言葉で検索します。見つかった場所に、実際の鍵が入っていないかを、目で確かめます。

3. 見つかったら、鍵を入れ替える

控えに鍵が見つかったら、その鍵は漏れた可能性があるものとして扱います。新しい鍵に入れ替えて、古い鍵は使えなくします。控えの文字だけを消しても、古い鍵は有効なままだからです。

4. 今後は、鍵を控えに書かない形にする

AIに、「鍵は控えに書かず、別の安全な場所から読む形にして」と頼みます。鍵そのものではなく、鍵の置き場所だけを書く運用に変えていきます。

見つけた時の、落ち着いた順番

鍵が見つかると、慌てて全部を消したくなります。でも、先に消すと、いつ誰が見たのかを調べる手がかりまで消えてしまいます。おすすめの順番は、まず見つけた場所を写真かメモで残す。次に鍵を入れ替える。最後に、控えの中の文字を消す、です。入れ替えが先なのは、消す前に、古い鍵が使えなくなっていることを確かめるためです。また、同じ控えを他の場所にコピーしていないかも確かめます。バックアップや、共有のフォルダに、写しが残っていることがあるからです。

AIに、安全の点検を頼む時の聞き方

控えの点検は、AI自身に頼むこともできます。「このフォルダの中で、パスワードや鍵のように見える文字列がある場所を、場所だけ教えて。中身は表示しないで」と頼みます。中身を表示させないのがコツです。表示させると、点検の記録の中に、また鍵が残ってしまうからです。見つかった場所の一覧をもらったら、1つずつ自分で開いて確かめます。AIの点検が、全部を拾えるとは限らないので、最後は人の目が要ります。

鍵を扱う、基本の考え方

鍵は、財布に入れる現金のようなものだと考えると、扱い方が分かります。必要なときだけ出して、使い終わったら元の場所に戻す。人に見せない。メモ帳に書き写して、あちこちに置かない。AIに作業を任せるときも、同じです。AIが鍵を使う場面では、鍵を直接渡すのではなく、「鍵の置き場所」を教えて、AIがそこから読み込む形にします。そうしておけば、AIの記録に鍵が残る可能性を、大きく減らせます。

日を決めて、続ける

点検は、一度やって終わりにすると、また忘れた頃に鍵が増えています。月の初めの10分など、日を決めて、控えの置き場を見直す習慣にします。AIに「先月から増えた控えの場所を教えて」と聞くだけでも、変化に気づけます。

小さな会社でも、できること

大きな仕組みがなくても、できることはあります。鍵のメモは、1つのパスワード管理の道具にまとめる。AIに渡す資料は、渡す前に自分で一度開いて確かめる。この2つだけでも、漏れる場面はずいぶん減ります。

気をつけること

検索で見つからなかったからといって、安全とは言い切れません。画像の中に写っていたり、別の言葉で書かれていたりすることもあります。鍵を調べるために、AIに鍵そのものを貼って見せることは、やめてください。AIには、鍵の「形」と「場所」だけを伝えます。点検は、1回で終わりにせず、月に1回など、日を決めて続けます。

今から始める社長へ

AIに任せる範囲が広がるほど、AIが作る記録も増えます。任せたあとの点検まで含めて、任せる設計をしておくと安心です。まずは、AIが作った控えのフォルダを1つ選んで、「鍵」という言葉で検索してみてください。