場面1「AIの道具を入れて、使い始めるとき」 16/27本目
アップデートの後にAIの道具が動かない——入れ直しで元に戻す手順
教科書でいうと → 第2章「最初の1つを頼む」(解説動画つき)
昨日まで動いていたAIの道具が、アップデートの後に急に動かなくなった。そんな朝はありませんか。自分では何も変えていないのに、つながっていたはずの物がつながらない。2026年の春、僕もこの状態になりました。この記事では、そのときにどう戻したかと、同じ場面で真似できる手順を書きます。
強制のアップデートの後、紐付けが崩れた
僕は Antigravity という道具の中で、Claude Code と Codex を拡張として入れて使っていました。ある日、Antigravity に強制のアップデートがかかりました。その後から、調子がおかしくなりました。道具同士の紐付けが崩れて、動かなくなったのです。
アップデートの後に、それまでの状態が保てなくなっていました。こういうとき、社長が困るのは、原因を自分で調べる時間が無いことです。仕事の途中で道具が止まると、その日の予定ごと止まってしまいます。
AIに聞いたら、入れ直しを勧められた
困った僕は、AIに聞きました。返ってきた答えは、いったんアンインストールして、もう一度セットアップし直す、というものでした。当時の僕の言葉でいえば「アンインストールして、もう1回再セットアップすれば」です。
言われたとおりにアンインストールし、セットアップをやり直しました。すると、元の状態に戻りました。紐付けが崩れていた道具同士も、また動くようになりました。ただし、拡張の設定は消えていました。Claude Code と Codex の拡張は、選び直して入れ直しました。
戻せるけれど、何かが消える
このとき覚えたのは、アップデートの後の不調は、入れ直しで戻ることがあるということです。原因を突き止めようとして一つずつ設定を見ていくより、いったん入れ直したほうが早い場面があります。そして、入れ直すと、道具の中に入れていた拡張や設定は消えることがある、ということも分かりました。戻せる、けれど何かが消える。この2つを最初から分かっていれば、慌てずに済みます。
今日から真似できる、入れ直しの手順
ここからは、アップデートの後に道具が動かなくなったときの手順です。入れ直しの画面は道具ごとに違い、版が上がれば変わります。順番の考え方として読んでください。
1. 止まった画面を撮って、AIに聞く
まず、動かなくなった画面を撮ります。エラーの文字が出ていれば、それも写します。そのうえで、AIに「アップデートの後に動かなくなった。何をすればいいか」と聞きます。動かなくなった道具そのものには聞けないので、ブラウザで開くチャットのAIなど、別のAIに聞きます。聞くときは、道具の名前と、アップデートがかかった日も添えます。
2. 入れ直す前に、入れていた物を書き出す
入れ直しを勧められたら、すぐにはアンインストールしません。先に、その道具に何を入れていたかを書き出します。
- 入れていた拡張の名前
- 自分で変えた設定
- ログインしていたアカウント
画面を撮っておくだけでも構いません。入れ直した後、この控えを見ながら元に戻します。拡張の名前は、似た名前の物が並んでいることがあります。入れ直すときに取り違えないよう、作っている会社の名前まで控えておくと確かです。
3. 作業のファイルは道具の外にあるか確かめる
道具を消しても、作業していたファイルが消えないかを確かめます。作業のファイルが自分のパソコンのフォルダに置いてあるなら、道具を入れ直しても残るのが普通です。心配なら、そのフォルダを丸ごと別の場所にコピーしてから入れ直します。道具の中だけに置いてある物があるなら、それも先に外へ書き出しておきます。会話の記録や、道具に覚えさせた指示の文章などです。どこに置いてあるか分からなければ、それもAIに「この道具を消すと、何が消えて何が残るか」と聞いてから進めます。
4. 入れ直したら、控えを見て1つずつ戻す
入れ直しが終わったら、手順2の控えを見ながら、拡張や設定を1つずつ入れ直します。全部を一度に戻すのではなく、1つ入れたら動くかを確かめ、次に進みます。途中でまた止まったら、どれを入れたところで止まったかが分かるので、AIに聞くときも話が早くなります。戻し終えたら、いつも頼んでいる小さな作業を1つ試します。例えば、短い文章の要約や、フォルダの中のファイルの一覧づくりです。それが前と同じように動けば、元に戻ったと考えてよいでしょう。
焦って消す前に
動かないと、すぐに消したくなります。それでも、アンインストールの前の手順2と3は飛ばさないでください。何を入れていたかが分からなくなると、元に戻すのに時間がかかります。入れ直しが最初の一手とは限らない点も覚えておいてください。AIに聞くと、先に再起動や設定の確かめを勧められることもあります。手軽な物から試して、それでも戻らなければ入れ直す、という順番が安心です。社員のパソコンでも同じ道具を使っているなら、1台で戻せたやり方をメモにして渡すと、同じ不調が出たときに社員だけで直せます。仕事で毎日使っている道具なら、入れていた物の控えは、不調が起きる前から作っておくと楽です。アップデートの知らせが来たときに、一度控えを見直す習慣にしてもいいでしょう。
今から始める社長へ
AIの道具は、しょっちゅうアップデートがかかります。動かなくなる日も、いつか来るかもしれません。けれど、動かなくなったら終わり、ではありません。僕は入れ直しで元に戻せました。止まったら、画面を撮って別のAIに聞く。入れ直す前に、入れていた物を控える。この2つを覚えておけば、アップデートの朝も落ち着いて迎えられます。